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知識社会とホワイトカラー

「ホワイトカラー」と「ブルーカラー」という用語がありますが、皆様は、この用語をどのように捉えているでしょうか?ご存じの通り、デスクワークと現場作業の労働者の職種を捉えるときに使う用語です。ワイシャツと作業着に着目して、この用語は作られました。デスクワークは、ホワイトカラー、現場作業はブルーカラーと分けられます。この用語は法律用語ではありません。そのため、明確な定義もありません。

この二つの区分ですが、その境界線は曖昧だと思います。「ホワイトカラー」の詳細の定義は、世界共通ではありません。例えば、アメリカと日本では、その認識は違います。約3年前に、国会でホワイトカラーエグゼンプション制度の導入が、検討されたことがありました。デスクワーカーで一定年収要件を満たす者は、残業代の支給はないという法案です。しかし、各方面からの導入反発が多く、法案は見送られました。その時でも、「ホワイトカラーとは何か?」について、あまり議論されていません。

ピーター・ドラッカーは、知識社会の到来、また、その社会を説明するために、大雑把ですが、ホワイトカラーを次のように区別しています。

  • 知識労働者・・・・・・・専門知識やマネジメント知識など有し代替困難な労働力を提供できる者

  • サービス労働者・・・・専門的な知識を有さず、代替可能な定型的な業務を遂行する者

ピーター・ドラッカーは、「資本主義社会」から、「知識社会」への変革を次のようにとらえています。「資本」を持つ者と持たざる者から、「知識」を有する者と有しない者へと変わり、企業は高度な責任型組織となると述べています。責任型組織は、ピラミッド型ではなく、フラット型組織です。

今後、勝ち組企業は、フラット型組織のマネジメントが必要となるはずです。知識が資本という考えだとすれば、知識という財産は、相続できません。また、労働移動により、簡単に資本(知識)が流出します。社会の変化で、知識はすぐに劣化していきます。今後、知識と知恵を有する者が、優位性を持つ知識社会では、競争と格差が激化し、政府はその調整を図る必要があるとピーター・ドラッカーは、述べています。

知識労働者は、社会の変化をとらえながら、弛まぬ知識の獲得が必要となり、企業は、そのためのマネジメント手法を変化に先駆けて構築していくことが、勝ち組企業の必要な条件になるはずです。
私も、そのために必要な知識を有効的な知恵に高め、皆様に提供していきます。高度な労務コンサルティングを求め続けていくことが、私のミッションだと考えています。

作成日:2009年10月5日 屋根裏の労務士

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