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「深まる季節、秋」

暑かった夏の季節が終わり、過ごしやすい秋の季節になりました。秋の季節は春と同じように過ごしやすい気候です。秋は春と過ごしやすい気候という点では似ています。

しかし、秋は、これから冬の寒さに向かっていく点。段々と日照時間が短くなるところが、春とは似て非なる点です。秋は何だか寂しさを感じる季節でもあります。

私は、四季の中で、桜が満開となる春の季節が一番好きです。私は花粉症が無いので、温かい春の時期は一番過ごしやすい季節です。春は、新しい出逢いも多く、新鮮な気持ちにもなれます。

一方、学期や年度という捉え方では、学生の頃は2学期、社会人になってからは下期が好きです。2学期や下期というのは、下記の時期だからです。

  • 「活動内容が本格化して面白くなる時期」

2学期の始業式の日。楽しかった夏休みが終わりになる寂しさより、学校が始まる嬉しさの方が強かったです。夏休みの時期には、自分の相方や仲間とは連絡を取り合って会うことが出来ても、ほとんどの友達とは会うことは出来ません。

2学期の始業式の日。学校の友達に逢うことが出来る日。何より、クラスの好きだった女子と会うことが出来る日。好きな女子と夏休み中でも会うことが出来ていた人。モテなかった三枚目の私からしたら、羨ましい限りです。

2学期は、運動会、文化祭、写生大会、修学旅行や秋の遠足などなど。楽しい学校のイベントが目白押しです。2学期は、出逢ったばかりの1学期よりも、人間関係が深まり、楽しくなる学期だと思います。

私の郷里の相方や仲間も、子供の頃、9月1日の始業式の日を楽しかった夏休みが終わりになる寂しさより、学校が始まる嬉しさの方が強かったと話していました。また、ビジネスの場でも、上期は新しい出逢いの時期。下期は上期の出逢いから人間関係が深まり、プロジェクトの内容に入る時期。

  • 「活動内容が本格化して面白くなる時期」

ある程度、お互いを分かりあえて、仲が良くなった中で、本格的にプロジェクトに取り組むことができる時期です。

評価の査定でも上期と下期であれば、下期の成績が良い者が昇進や昇格の抜擢人事を受けやすく、総合評価の査定が高くなる傾向があります。上記の傾向に関して、『期末誤差』というのが考課者の中に起こりやすいからだと考えられています。

しかし、私は、下期に成果を出した方が人事の評価が良くなるという傾向について、『期末誤差』が起きているだけとは考えていません。下期の評価というのは、上期の評価も、改めて問われる査定でもあるのです。下期というのは、上期の基礎力のうえにあり、応用力が問われる時期なのです。

上期というのは、ビギナーズラックが起きやすいのです。しかし、下期にはビギナーズラックというのはありません。上期は、周囲も新人扱いやお客様扱いをして大目に見てくれます。しかし、下期になれば、新人扱いやお客様扱いはしてくれません。

真の価値が問われ、総合評価がなされるのが下期の評価でもあるという捉え方もできるのです。つまり、下期の評価は『期末誤差』が起きているのではなく、「上期の評価の間違いを修正」しているという捉え方もできるのです。

上期というのは、表面的な上っ面だけしか分かりません。しかし、下期というのは、似非か本物かの中身が、分かるようになるのです。

入社してきたばかりや最初に取り組む時期。何も分からない真っ白な状態から始まるので、誰もが、モチベーションが高いものです。しかし、様々な現実の厳しさに直面して、現実の厳しさが骨身に沁みて分かり、志と心が砕かれます。モチベーションの維持および継続をできる者。どの業界や企業でも、数える程しかいないものです。

ビジネスというのは順風満帆にはいきません。綺麗に真っ白な状態で成功体験を積み重ねたくても、現実は、次から次へと想定外のことが起こり、ピンチの連続。綺麗に真っ白な状態で成功体験だけを積み重ねることなどは出来ないのです。

泥まみれになり、傷つき、悔しい想いを積み重ねながら。時にはボロボロになりながら、大切な何かに気が付いて、ひとつひとつ壁を乗り越えて、成長して強くなっていくものです。イレギラーな想定外の対応が求められるのは、応用期に入った下期に多くなる傾向があるのです。

下期の苦境の中で、その人間の中身であり真価が問われるのです。壁を乗り越えて伸びていく人と壁の前で停滞して落ちていく人に分かれていくのです。一方、誰もが理解していることでしょう。どんな場面でも、この上なく、下記のことが大切だということ。

  • 第一印象やスタート時期のイメージの大切さ

第一印象やスタート時期のイメージが、その後の人物像を作り上げてしまうからです。それに第一印象は1回しかありません。基礎固めをしっかりとして、先行逃げ切りの有利な展開にするためには、学校の1学期やビジネスの上期もやはり重要な時期になります。

当り前ですが、大切でない時期というのはありませんね。上期と下期では、テーマや大切さの質が違うのです。

10月に入り、応用期である下期に入りました。四季の中で秋だけが「深まる」と表現されます。人間関係が深まり、活動内容も深まるからだと思います。これから、秋が深まり、真っ赤に染まる秋の紅葉。仕事が本格化して面白くなる下期の年末までの時期。今から、ワクワクしながら楽しみにしています。

作成日:2017年10月16日 屋根裏の労務士

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