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「リーダーシップとは何か!」

東日本を襲った大地震のために記者会見はありませんでしたが、石原慎太郎知事が、都知事4選を目指して正式に立候補を表明しました。石原慎太郎知事は、「国民の多くが国家破綻への危機感を感じている」と強調したと報道されています。石原慎太郎都知事の4選出馬は自民党だけでなく各方面から求められていたように感じました。石原慎太郎都知事が支持されるのは、次の理由だと思います。
  • 「本物のリーダーだから。」

石原慎太郎都知事の場合、マニュフェストや政策などの理由ではないと思います。誰もが感じる圧倒的なリーダーシップです。東京に住んでいると結構、大物政治家の街頭演説に出くわす機会があります。私は、これまで何度か石原慎太郎都知事を見たことがあります。見る度に、他の政治家とは段違いの圧倒的なオーラを感じます。石原慎太郎都知事は、口も悪く、態度も悪いと嫌いな人も多いと思います。毎週、都庁で行われている都知事の会見では、質問するメディアの方が、及び腰の状態で質問以前のことで、知事から注意を受けていることも度々目にします。質問しているというより、質問させて頂いているという雰囲気です。

近年、『リーダーシップ論』についての書籍も多いと思います。理由は、誰もがリーダーシップについて分らなくなっているからだと思うのです。書籍の多くは、これからの情報化社会の中で成熟した経済のリーダー像は、いかにあるべきかを論じています。高度経済成長期で、社会が未成熟のときは、カリスマリーダーは生まれやすく、社会が成熟し安定した状態になるとカリスマリーダーは生まれにくいそうです。理由は、未成熟の社会では、価値観も均一化していて、情報もあまり開示されていません。そのため、リーダーには自ずとカリスマ性が付くようになるそうです。

これまでは、機密情報の多くは、一部の限られた者だけが知っている状態であり、その情報を有する者には、自ずと神秘的なカリスマ性を持つことが出来たのかしれません。『カリスマ』とは、ギリシャ語で『秘密』という意味が語源にあるそうです。独裁者が、愚民化政策をとり、一部の特定階級にしか教育を与えないのは、自分のカリスマ性を高めるためだとも言われています。高度情報化社会で、価値観が多様化した成熟した社会では、カリスマを持ちたくても、持つことが出来にくいのです。そこで、その中で求められるリーダー像とは次のようになります。

  • 周囲とコミュニケーションを図り、理解と懐の深さを持った決断力のあるリーダー

私は、これまで、上記の大切さを説いたリーダーシップ論、組織論について、散々、書籍を読んできました。しかし、何度読んでも、「リーダーシップとは何か」を明確に理解することが出来ないのです。このメールマガジンを読んでいる方は、主に経営者層の方や管理職の方々です。自分には、リーダーシップが無いと思っている人はいないと思います。自分なりのリーダーシップ論があると思います。私は、最近、リーダーシップを次のように捉えています。

  • リーダーシップとは、「勢い」である。

私は、最近、リーダーシップを「勢い」であると感じています。抽象的な表現かもしれないが、「勢い」を持って、事を成す事と捉えています。
「勢い」を持って、決断すること。
「勢い」を持って、行動すること。
「勢い」を持つとは、マクロ的に捉えて、リスクのある橋を渡ることです。

私への相談事項で、どれを選択してもリスクが高い企業判断をしていく場合に出くわすことがあります。「リスクの無いような選択をしたい。」というのは、誰もが思うところですが、通常、難解な経営課題でそんな選択肢はないのです。どちらに進んでもリスクのある決断になります。そのため、多くのケースで、『保留』、『要検討事項』、『先送り』ということになりやすいのです。つまり、今抱えているリスクを持続させる選択をとるのです。コンサルタントという私の立場のリーダーシップは、上記をさせないことだと思っています。つまり、リスクある決断をとったら、成功のイメージを抱かせ行動に向けて「勢い」をつけさせることだと思っています。先送りにしたいのならば、そのための理由は、いくらでも後付けで作れるからです。

石原慎太郎都知事は、次のように述べました。「日本の心臓部、頭脳部である東京が混乱し破綻することは、国家の喪失につながりかねない。」「国家の命運を支え抜くため(都政の多くの成果を)失うわけにいかない。」力強い発言です。さすがは、作家です。今年で78歳になった石原慎太郎都知事。『老害』という言葉を吹き飛ばすようなコメント。

これから、はじまる統一地方選。石原慎太郎都知事のリーダーシップだけがリーダーシップではありません。これから様々なタイプのリーダーシップを見ることが出来ます。リーダーシップとは、画一的なものではありません。その人にあったリーダーシップがあるのだと思います。選挙を通じて、様々なタイプのリーダーシップを勉強したいと思います。

作成日:2011年3月14日 屋根裏の労務士

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