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「ライフプラン・・・保険編 その2」

3回目となる緊急事態宣言が東京、大阪、兵庫、京都の4都府県に出されました。4月25日から5月11日までの17日間を予定。その後は感染状況により発令期間延長の可能性があるとされています。

大変な状況になってしまっている人はリーマンショックのときよりも酷い状況に追い込まれている状況。3回目の緊急事態宣言が出されましたが、一方で株価は高止まりの状況です。株価の方は日銀のマイナス金利と政府の財政支出の金余りでバブルが起きていると思います。

今後も日銀とFRBの動向は要ウォッチです。コロナは、格差を拡大させています。それでも、誰もが下記の気持ちが強くなっていると思います。

  • 『漠然とした将来の不安な気持ち』

人生100年時代と言われだして、私の周囲で、喜んでいる人は誰もいません。長寿社会になることに関して『漠然とした将来の不安の気持ち』に取り付かれている人の方が断然に多いです。

『不安の気持ち』というのは大変なストレスになります。そのためには、下記が必要になってくるのです。

  • 「適正な保険を掛けておくこと」

前回のメルマガで、私はこれまで直接的には『終身の高額な生命保険』をこれまで人生で一度も買ったことがない旨をお伝えしました。新入社員で入社した今頃の時期。『終身の高額な生命保険』を買う人が多いのです。

『終身の高額な生命保険』の加入を検討していた当時は、下記のことを自分も思っていませんでした。

  • 自分が社会保険労務士になること

実は、私は新入社員の頃から。将来的には、別の士業で資格を取得し、ビジネスでのキャリアを積んだら、独立して起業をする腹積もりでいたのです。

私は皆様のような専門者のプロ集団の会社で顧問の社労士になるようなタイプです。更に、私は手続きの社労士とは別に二人目の社労士に選ばれている人間です。

日々の労務のご相談は、労働基準法を中心にした労働法の内容が多い傾向にあります。実は、医療や年金の社会保険法の分野でも新入社員の当時から、目利きのようなセンスがあったのです。

そのため、周囲の人より、生命保険の加入には冷静であり、『騙しのような生命保険』や『金融商品の保険』を買うことは回避出来ていたのです。

もっとも、保険の営業の方々は他人を騙しているとは思っていません。営業の方も、複雑な生命保険の商品内容をほとんど理解していません。

売る方も買う方も、どちらも分かっていないで、『金融商品と保険を抱き合わせ』にさせて制度を複雑にして販売してきたのが、これまでの生命保険だったのです。

ましてや、民間保険のベースとなっている「国民皆保険制度である社会保険制度」に関して、あまり理解していないのです。詐欺まがいのトラブルが多いため、金融庁も、重い腰をあげて、規制をしてくるのは当然のことです。

もっとも、保険のベースである社会保険の方も現行でも問題だらけで、複雑な制度になっています。実は、5000万件の消えた年金問題も今でも解決はされていません。

それでも、私は、「日本の国民皆保険制度」は「日本の宝のような大切な制度」だと心の底から思っています。社会保険労務士の使命として今後もその宝を大切に大切にして、守っていく責任があると思っています。

アメリカのやりたい放題にはこれ以上、させたりはしてはいけません。そのためにも、民間の生命保険は、日本の社会保険制度の安心の上に「適正な保険を掛けておくこと」が大切なのです。

社会保険料は、労使折半になっているのです。実際は、給与明細の2倍もの額の保険料を毎月毎月支払っているのです。ベースは十分な医療保険に国民全員が保険料を支払って加入しているのです。

民間保険はそんなに心配にならなくても大丈夫なのです。(ちなみに年金の方は大丈夫でありません。)年齢に応じた平均保険額なのでデータは国民の無知につけ込んだ保険会社の騙しの営業実績と
マスコミの洗脳だとも捉えることが出来ます。

『先進医療』について最先端技術のテレビの報道で、度々、取り上げられていますが、その番組のスポンサーに注意して下さい。たいていは、保険会社がスポンサーです。

報道番組のスポンサーの多くは保険会社がスポンサーになって、番組が制作されて、日々、地上波でCMを垂れ流しているのです。テレビで保険会社のCMを見ない日は無いと思います。必要以上の不安を煽り、保険に加入させることに関してマスコミと保険会社で利害は一致しているのです。

最近は、『高度先進医療』の治療に関して健康保険対象外の2000万円まで保険給付の商品がほとんどです。『2000万円を出せば、助かる命がある』と国民が勘違いをしているのは、保険営業の方の強い勧誘だけではありません。保険会社をスポンサーにしているマスコミが先進医療の事実に関して、『断片的な事実だけ』しか報道しないことがベースにあるからだと見ています。

健康保険対象外の『先進医療』は「先進」と銘打っているだけという捉え方もあります。日進月歩の陽子線治療や重粒子線治療。「保険対象の放射線治療」より効果がありそうに思えますが、実際の『先進医療』の実態は保険診療に加えて普及させられるかどうか、効果を実験している段階の治療なのです。

保険対象外というのは、誰もが歯の治療で馴染みがあると思います。実は、小生も歯の保険外の治療には人生累計で膨大な金顔をかけて治療をしてきました。

しかし、歯の治療は美容整形と同じ考え方に基づいて保険対象外になっているとも捉えることが出来ます。現実的な問題として、実際の治療で、健康保険対象外の『先進医療』に関して、2000万円近くまで治療が必要にはなりません。

副作用が懸念されているため制限回数があるために、概ね300万円前後までしかかかることはありえないのです。保険会社にしてみたら、2000万円でも、3000万円でも、それこそ、1億円でも『先進医療』の保険に設定しても痛くも痒くもないはずです。

保険会社の頭脳は商品開発の方々です。頭が良い切れ者の商品開発の方々も、さすがに、1億円だと怪しまれるので妥当な恐怖感や不安を煽る形で2000万円に設定しているような気がしています。

ちなみに、インフレが起きた場合通常は、保険は買った人が不利になりますが、高度精神医療の保険給付に関しては6倍から7倍のインフレでも耐えるという見方も出来ます。

しかし、そんなインフレになったら、そもそものベースの保険に関して買い替えをする必要が発生してくると思います。民間保険のカラクリの一つは公的な保険とは異なり、物価スライドがないことにあります。

また、私の周囲で、医療の代金が払えないので破産をしたり、命を落としたなどを、これまで聞いたことがありません。万一、生活保護になった場合、そもそも保険対象の医療費は全く、かからない仕組みです。

  • 人の命は大切にして
    大切になっているのです。

誠に、「国民皆保険制度」は「日本の宝のような大切な制度」になっているのです。アメリカのように、富裕層にしか医療保険が適用されない国ではありません。過剰な不安になる必要はないということです。

保険会社のパンフレットでも高額療養費を引用して怪しまれないようにしていますが、この制度を熟知して案内しているとは思えません。

高額療養費は収入や年齢、扶養の対象者の状況、年間の治療費の状況などなど、きめ細かく対応されています。入院した時に多額の治療費や入院費がかかっても高額療養費制度を使えば自己負担は少なくて済みます。

入院費や手術代が月100万円近くかかったとしても、個人が負担するのは、概ね8万7430円です。特に70歳以上の場合、年金だけの収入の人であれば、自己負担の上限は5万7600円程度です。

民間の生命保険であれば年を取れば取るほど保険料は高くなるのが普通です。一方、公的医療保険は、逆なのです。公的医療保険は、年を取れば負担が少なくなる仕組みになっているのです。

事前に立替の治療費を用意できない場合限度額適用認定証を申請しておけば、立て替え払いを避け、窓口での支払いを限度額までに抑えるという方法があります。

高額な治療を要する場合、事前に案内をされると思います。限度額適用認定証を申請すれば、一時金の立替金も心配は無用です。それでも、不安は無くならないものです。

  • 手術に麻酔が必要なように、人生の不安には、麻酔のような保険は必要です。

民間の生命保険は、日本の社会保険制度の安心の上に「適正な保険を掛けておくこと」が大切になります。

「適正な保険金額」に関しては個別的な事情により、個人ごとにそれぞれで全員が違うと思います。個人的には、世の中の平均金額は参考程度にもならないと思っております。そもそも平均額自体が、掛けすぎというのが小生の意見です。

弊社のクライアント企業は会社や共済会でも生命保険に加入していることが多いです。人事部や総務部の方々は、自社加入の保険の状況を踏まえて新入社員の方々に案内をしてあげて下さい。

もちろん、福利厚生の保険ですので、途中で終わりになることもあります。しかし、新入社員のときに、
そんなに高額な保険は必要ありません。(もちろん、基本的には自己責任ですが・・・)

保険というのは、本当に奥が深く難しいです。実は、私は、新入社員の頃から公的な社会保険に精通していたから『終身の高額な生命保険』に加入していなかっただけではありません。

「ある民間保険」の存在を知り詳しく内容を確認して、理解していたから、生命保険には加入していなかったのです。ちなみに、その「ある民間保険」には今でも加入していません。

生命険加入を検討する際に、いつも基準にしています。(掛け捨ての安い保険には加入しています。)次回、その「ある民間保険」についてライフプランの中での保険(その3)として、取り上げていきます。

作成日:2021年4月26日 屋根裏の労務士

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