コラム Column

「継続は力なり!」~後半~

先週は、連日、賃金制度の納品や説明会の実施がありました。今年、弊社のクライアントは、賃金制度の大改定プロジェクトが多く、連日エクセルと格闘して、あれこれとシミレーションをしていました。賃金制度の改定は、時間を要する大きなプロジェクトのひとつです。賃金は、社員にとって、もっとも大切であり、非常にデリケートな労働条件。プロジェクトを開始する前は、どこがポイントであり、どこに難しさがあるのかをよく分らなかったと思います。プロジェクトを通じて、本格的な労働条件変更の難しさや醍醐味を味わうことが出来たと思います。

来年の4月導入実施の予定をしているクライアントは、これからがプロジェクトの佳境。この佳境の時期になったとき、賃金制度策定の奥の深さを実感してくるのです。一連のプロジェクトを通じて、労務の視点から会社経営を考え、法務と労務の膨大な知識とノウハウを身につけたはずです。これから佳境となる濃く長い時間の中で、各種の対応を通じて、さらに急成長するはずです。

今年、賃金制度を改定したクライアントの中で、5年前から6年前にかけて制度策定をして、その一部見直しや大幅な改定をしたクライアントが数社ありました。運用をしていく中で、各種の制度の歪みが出てきたり、企業を取り巻く、外部・内部環境の変化の中で、制度の見直しが必要になってくるのです。今回、プロジェクトの対応をさせて頂き、次のことを実感しました。

  • 人は進化するということ

どのクライアントも数年前のプロジェクトとは、全く、打ち合わせのレベルが違います。数年前とは、別の人と打ち合わせをしているぐらいの違いなのです。「成長」という表現より、「進化」という表現の方が適していると思います。辞書を引くと、「成長」と「進化」は次のように説明されています。

  • 「成長」・・・人や動植物が育って大きくなること。

  • 「進化」・・・生物が、周囲の条件やそれ自身の内部の発達によって、長い間にしだいに変化し、種や属の段階を超えて新しい生物を生じるなどすること。

成長は、その存在自体は変わらないが、進化とは繰り返す変化の過程の中で、「新しい存在になること」が意味されていると思います。

5年前に打ち合わせをしたときは、労務についてのベースの知識も余り無かったかもしれません。現在は、知識が増えたのは、間違いありません。しかし、私の実感としては、知識が増えたというより、次の印象を持ちました。

  • 「知識を使いまわせるようになっている。」

単に、形式知として知識や情報を知っているだけではないのです。実際の現場で対応できる労務の考え方や判断基準のベースを持ち、その理解を深めて暗黙知として血肉化されているのです。1年間に次々とプロジェクトが開始される中で、様々なステージのクライアントに出会います。

ひとりひとりのクライアントと接するタイムスパンの中で、成長と進化を実感できるのです。自分自身のことを成長・進化したとは言えませんが、クライアントの皆様が成長・進化する過程の中で、私自身も新しいことに気付かせて頂き、理解を深めることが出来ます。

私は、『成功』は全員が誰でも出来るとは思っていません。各人によって、成功の価値観も異なり定義も違い、様々な外部要因も影響するからです。しかし、私を含めて全員が、目標と課題となる自分にとっての山々を持ち、それを目指し歩むことを継続していれば、「成長」と「進化」は、必ず出来ると思っています。そこには、年齢や経験は関係ありません。『成功』は約束されてないが、「成長」と「進化」は継続することによって、約束されていると思うのです。継続は偉大な力を生む出す原動力なのですから。

作成日:2011年12月12日 屋根裏の労務士

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