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「秋の深まりとは!」

夏が終わり、涼しくなってくると、皆様から頂くメールの冒頭に、秋の季節に触れた文章を目にすることが増えてきます。例えば、次のような季節ではじまる挨拶文です。
  • 段々と秋が深まってきましたが・・・

  • 秋の深まりを感じながら・・・

皆様の季節の文章を拝見させて頂きながら、小生も「秋の深まり」を感じております。

四季の中で、秋だけが「深まる」と表現されると思います。他の季節は、「深まる」とは言いません。

  • 唯一、秋だけが、何かに深まる。

秋は、そんな気がするのです。

草木は、紅葉をむかえ、美しくその姿を変え、「深まる秋」を演出します。街路樹も、日々秋を深めてきました。秋の虫たちも、秋の演奏をしています。

小生も散歩やジョギングしながら、自然の演出を日々楽しんでおります。

移り変わる「秋の深まり」を感じて、何か、もの思いにふける人は多いと思います。「秋の深まり」は、何とも言えない情緒感。

  • 「一体、秋は、何に深まるのでしょうか?」

人によって、様々だと思います。小生は、深まるものは、下記のことのような気がするのです。

  • 「自分」

深まるものは、他者との関係性や物質的な外部のものではなく、自分という自己の精神性、内部性のような気がします。

二次元世界での水平的な時間軸、水平的な価値観軸。例えば、過去と未来、成功と失敗、勝ち組と負け組などなど。これらは、何か近年の物質至上主義のような価値観。

秋は、そんな日常の二次元の世界の中で、少し立ち止まり垂直的に、三次元、四次元に導いてくれる気がします。

秋は、己の内面である精神世界の中に、「何か意味」を与えるような気がするのです。小生は、そのベースにあるのは、次のことだと思います。

  • 「死生観」

人生の長き旅には、必ず、終わりがくる。その終わりを若かりしときから、自分なりに受け止め、「死生観」を持って、日々生きることは、決して不健全なことではない。むしろ、垂直的な価値観を、育む大切なことだと思っています。

秋は、幻想的に草木の色を変え、熟して実をつけます。まるで、何か大切なことに気が付き、成長した姿の様。

秋、紅葉の美しさ。それは、春、桜の美しさとは違います。桜は、華あるままに潔く散ってゆく、武士道の精神の様。一方、秋は、何か垂直方向に意味を深め、何かに気が付き、精神が熟して、成長した姿の様。

しかし、ここに大いなる逆説が起きます。

  • 大切なことに気が付き、精神が熟して、成長した時。
    そこには、もう、時間が無いのです。

「本当に大切なことは何か!」に気が付き、自己の成長もある。周囲とのつながりについて理解が出来、客観的に自分と対峙することも出来る。しかし、その時は、その場に留まることは、もう出来ない。

秋は、これからどんどん深まります。そして、間もなく、冬の季節です。

作成日:2012年11月12日 屋根裏の労務士

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