「感謝と楽観!」
私は、掃除をしながら、年末・年始に様々なことを考えていました。その中のひとつが、「幸せ感」についてです。私は、以前から次のことに疑問を持っていました。
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「なぜ、プラス感情の幸せ感はすぐに消えてしまうのに、マイナス感情の危機感や不幸感は消えにくいのか?」
何かをやり遂げ目標を達成しても、「幸せ」で満たされる気持ちは一瞬だと思います。一方、嫌なことがあると幸せな気持ちよりも長い時間、「不幸感」に支配されることは誰にでも、経験があると思います。褒められても幸せ感は一瞬で消え、怒られると暫くその感情が残ります。近年、脳科学が発達して脳に関する本が次々とベストセラーになっていますが、ある書籍で次のことを知りました。
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「人間の脳は、危機に関して高いセンサーを持っている。」
人間の祖先が木から下りて地上で暮らすようになったとき、そこは常に生死を賭けての戦いの場でした。そのため、人間の危機に関する防御本能は自然と高くなり、不安感が高くなるのはむしろ自然なことだというのです。以前、麻生元首相が、「悲観は気分、楽観は意思」と言っていました。哲学者・アランの「幸福論」からの引用ですが、人間は普通に過ごしていれば、自ずと悲観になるものであり、楽観になるためには強い意志が必要だということです。
『楽観視している。』という引用は、通常、マイナス的なコメントとして使われ、あまりプラス的な意味では使われません。しかし、「楽観」は、いい加減にモノゴトを捉えて日常を流すようなことではありません。辞書を引くと「楽観」とは、次のように説明されています。
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「物事の先行きを良い方に考えて心配しないこと。」
「楽観」は、現実を直視してモノゴトを前向きに捉え、勇気を与え創造的な活動を可能にさせます。昨今、『委縮した日本経済』と言われるようになりました。今後の経済予測や街頭アンケートも悲観的な内容ばかりです。「楽観」でいることの難しさを改めて痛感します。私は、「幸せ感」や「楽観」は周囲から与えられるものではないと思っています。自らの意思により、自発的に感じとるものなのではないでしょうか。自発的に「幸せ」を感じ取り、「楽観」的になると自然と周囲に「感謝」の気もちが湧きあがってきます。
今年も、私は「楽観」を意識して新しい取り組みを積極的にしていきます。既存の価値観や体制が崩れ、新しい社会に生まれ変わる現在の時代で、ビジネスが出来ることが面白くて、「幸せ」です。「幸せ」を感じると周囲の皆様に、「感謝」の気持ちでいっぱいになります。私が出会えた皆様への感謝の気持ちで、新しい年をスタートします。新年、最初に言わせて下さい。
「皆様、ありがとうございます。」
作成日:2011年1月10日 屋根裏の労務士