「自分に勝つためには!」~前半~
10ヵ月間で考えると、1ヵ月に1.5キロペースの減量ですが、実際は、最初の2ヵ月で5キロ減りましたが、その後、停滞期の壁の前にあっけなく負けてしまい、一度、ダイエットに失敗しています。再度、奮起して直近の3ヶ月で約12キロの減量をしたのです。しかし、私は、最初に失敗の経験があったから、ダイエットができたと思っています。
私は、スポーツジムの会員になっています。最初、ジムのインストラクターの先生に、ダイエットの相談をしました。そのとき、先生から、次のように言われました。
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「運動と併せて、食事制限をして下さい。」
私は、次の質問をしました。
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『運動だけでダイエットは駄目なのでしょうか?』
先生は、理論上では可能だが、現実的に考えて難しい旨を言っていました。アスリートや肉体労働で、運動量の多い仕事であれば可能かもしれないが、デスクワークが中心の仕事では、運動だけでは、数年単位の相当な時間がかかるというのです。
正直、その後の先生の各種アドバイスは、『はい。頑張ります。』とは応えましたが、ほとんどうわの空。カロリーを抑えた食生活、お酒の量を控えて、間食も控え、デザートも控え、有酸素運動を中心に、バランスの良い運動をすることです。正直、私は、心中、次のように思っていました。
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『そんなことは、すべて知っている。』
近年、メタボは高齢期の医療における社会保障給付費圧迫の深刻な原因とも言われ、社会問題になっています。ダイエットのテレビ番組の特集は多く、様々なところで取り上げられています。ダイエットの関心は高い。誰でも何をすれば、ダイエットの効果があるかは、概ね、知っていると思います。各種のダイエットはありますが、どのダイエットでも、次のような表示が出ています。
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ダイエットには、個人差があります。医師の指導の下、適正な食事と運動を併せて行って下さい。
私は、どのダイエットが効果的であるかは、内科の医師であれば、よく、知っていると思いました。そこで、早速、週末の金曜日夕方に、主治医の先生のところに相談に行ったのです。
私は、どうしたら効果的にダイエットが出来るのかを知りたい旨を話しました。先生からは、様々な噂や情報に惑わされることなく、食事制限と運動をするように言われ、メタボに関するリーフを頂きました。
主治医の先生からも、すでに知っていることをアドバイスされました。先生は、夕食は出来るだけ少なめにして野菜を中心にした食生活、継続的な運動をするように言われました。更に、すぐに今晩から実施するように言われたのです。どうせ、今のままでは、更に太ることは間違いないし、誰でも体調を悪くしたらダイエットをするようになるのだから、元気な今のうちから始めるように言われたのです。私は、そのときも、聞いてはいましたが、うわの空だったと思います。更に、先生の話を聞いて次のように、心中、思っていました。
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『そんなことが出来れば、痩せるに決まっている。』
その日、午前中の打ち合わせが延びて、昼食は、「駅の立ち食いそば」しか食べていませんでした。1週間の疲れを癒すような夕食とお酒、食後のデザートをあれこれ、考えていたところでした。各種アドバイスを受けて、私は、返事だけは良く、『はい、頑張ります。』と応えました。正直、心中は、全くやる気持にはなっていなかったと思います。帰宅の途中、もうダイエットのことは忘れ、夕飯のことを考えていたのです。
事務所に戻り、その日の打ち合わせのことを確認していました。評価制度のプロジェクトをしているクライアントなのですが、個別に従業員のことを話しているときに、役員が言った次の一言です。
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「あの人は、愛想はよく、いつも、返事だけは良い。」
話を聞いていると、いつも、各種の指導をしても、『はい。』、『分かりました。』と返事だけは、良いそうです。しかし、行動は伴わず、結果が出ていないという人です。恥ずかしながら、私も返事だけは、良かったのです。インストラクターや主治医の先生からの話をうわの空で聞いていました。自分のことを重ね併せながら、私は、次のことを考えていました。
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「なぜ、ダイエットは、続かないのか?」
メタボは成人病の原因です。ダイエットの大切さは十分に分かっています。ダイエットの知識や方法は、すでに十分に得ていました。しかし、中々、実行が出来ないのです。特に、継続した実践です。「自分との戦い」という言葉がありますが、まさに、ダイエットは身近な「自分との戦い」です。私は次のことを考え、試行錯誤の中で行動を始めたのです。
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「自分との戦いに勝つためには、何が必要なのか?」
人の考え方や対応は、千差万別で、上記の正解は無いと思います。私は、あれこれ模索し自分なりの答えを探し、ダメで弱い自分と向き合いながら、試行錯誤で実践したのです。現在、72.5キロです。この体重は、私が28歳のときと同じ体重です。久しぶりに、72.5キロに戻った自分。
今は、何とか体重を落とすことから、維持することにステップ・アップが出来ました。何でも終わってみれば、『こんなものか。』という感じかもしれません。しかし、リバウンドの可能性が高いダイエットに、終わりはありません。いつまでも、継続中であり、現場にいる状態なのです。既に何か失わないものを手に入れて、自分とは関係がなく、他人ごとのような高みの見物で、のん気に、評論が出来るようなことにはならないでしょう。私は、数カ月の中で体重の増減を繰り返していたので、いつでも、『立派なお腹』に戻ってしまう自分を知っています。
ダイエット通じて、気付いた次の問いに対する答え。
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「自分との戦いに勝つためには、何が必要なのか?」
よく言われるように、この世の多くのことが、実は、相手ではなく、自分との戦いであることが多い。しかし、それを分かっていても、現実は、自分に中々勝てない、ダメで弱い自分がいます。それでも、上記の問いに対する正解の無い答えを考え続け、試行錯誤の連続の中で少しでも行動に移していくことが成長であり、その連続の果てにあるのが、進化だと思うのです。
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「自分との戦いに勝つためには、何が必要であるのか?」
実は、この問いに対する答えは、労務の中で最難関の課題の一つである人事評価制度。特に、目標管理制度を実際に運用していくうえで、私が改めて理解を深めた、とても大切な考え方であり、重要なノウハウの一つなのです。各種の調査では、大手企業を中心として、目標管理制度を導入している企業は多い。しかし、ほとんどの企業が、有効的な運用などが出来ておらず、問題点を抱えていると言われています。上記の問いに対する皆様の考えを、お会いしたとき、是非、教えて下さい。次回のコラムで、まずは、私が改めて理解し、気が付いたことを一つだけ、お伝えしたいと思います。
作成日:2011年10月10日 屋根裏の労務士