「ワクワクしながら!」
この『目標』という綺麗な言葉には、何かネガティブな印象を持つ人も多いと思います。それは、『目標』という綺麗な言葉には、近年次のような意味が含まれてしまっているからだと思うのです。
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『目標』 イコール 『ノルマ』
企業の人事制度でも、実りある目標管理制度の運用をしていくのは、とても難しく大変なことです。
目標設定を仕事としてやらせるのではなく、各人の内なる思いの志を持たせることにあるからです。
正直、あの目標管理シートをワクワクしながら、ときめいて作成して日々運用が出来ているような方は、少ないと思います。スタッフの中で、目標管理シートの作成を時間も忘れて心の底から、ワクワク・ウキウキしながら取り組んでいるような方は、相当な猛者でしょう。間違いなく、将来、大幹部となる逸材です。
一方、私が制度改定のコンサルティングをしているとき、深刻な打ち合わせにも関わらず、経営層や幹部の方々は、時間も忘れてワクワクしながら、打ち合わせを出来ることが多いのです。私は、その理由を次のように捉えています。
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人の上に立つ者は、『ノルマとしてだけ』では対応していないから。
ワクワクして出来るのは、様々な理由があると思います。しかし、ひとつ言えることは、最低限、『ノルマとしてだけ』では対応していないことです。つまり、仕事として何か義務的な心持ちだけで、対応してはいないのです。自分の内なる志のようなものから、気持ちが湧き出てきて取り組んでいない限り、ワクワクすることは出来ないでしょう。
ワクワクしながら取り組んでいますので、打ち合わせ中は、恐らく、脳の中では、大量のドーパミンが分泌されていると思います。自分の目指すべきイメージが、力をみなぎるように出てくるのです。
何となく漠然と雰囲気で思っていたことが、徐々に形となり見えてくるのです。同時に導入に向けてイメージも強固に出来てくるので、プロジェクトも成功するし、何よりその後の運用が上手くいくのです。
血肉化された制度理解へのベースが、しっかりと出来あがってくるので、次なるステージに向けて、更なる高みへと導く、「課題と目標」も見えてくるのです。恐らく、最終資料だけを眺めているだけでは、資料が血肉化されることはなく、次なるステージに向け、自分を高みへと導くための「目標と課題」が見えてくることは、まず無いでしょう。仮に同じ資料を持っていたとしても、そこには天と地ほどの差があるのです。
誰でも『やらなければいけないこと』は、たくさんあると思います。私にも、たくさんあります。よく言われることですが、『やらなければいけないこと』と捉えている限り、受け止め方が、『ノルマ』になっている状態なのです。人は、『ノルマ』では、ワクワクしないのです。恐らく、脳内ではドーパミンも出ていないでしょう。むしろ、ストレスとなって、心身に何かマイナスの影響を及ぼしているかもしれません。仮に何か出来たとしても、そのことが得意になっていることは、まず無いでしょう。だから、私はワクワクしながらやりたいし、ワクワクしながら取り組めることを目指しています。
ワクワクは伝染します。特に上に立つ者がワクワクしていない雰囲気で下の者や周囲がワクワクしていることは、まず無いでしょう。労務の分野でも、私が、ワクワクしなければ、皆様がワクワクすることは無いと考えています。
メールマガジンを作成していたら、何だかワクワクしてきました。力がみなぎるように、ドーパミンが出てきたはずです。
作成日:2012年1月16日 屋根裏の労務士