「なぜ、オリンピック誘致に意義があるのか?」
今回のパレードは、2020年の東京オリンピック誘致に向けた賛成世論を形成する活動の一環でもあります。
オリンピックの誘致選考は、第一次選考が終了して、イスタンブール、マドリッド、東京の3都市となりました。決選投票は2013年9月、あと約1年後。
オリンピックの誘致の条件は、地域性、その国の開催意義、治安、気候、経済性、世論の高まりなどを総合的に判断して開催が決まると聞きます。
各種報道を見ていると、開催国の「為替レート」については、具体的に記載されていません。五輪開催の表立った条件には、なっていないようです。しかし、何か、為替も影響しているような気がして、心配してしまうのです。
現在、1ドル80円を割っているような状況。
晴れて、東京でオリンピックの開催となったら他の国の方々は、日本に来るのが、経済的にさぞ、
大変だろうと考えてしまいます。
そもそも、こんなに円高では、他の国々から、日本でのオリンピック開催を嫌がる雰囲気になってしまうのではないかと心配になってしまうのです。
私は、今回の震災復興を目的に掲げて日本が五輪開催を目指すことに積極賛成派です。理由は、原発事故の風評被害は、まだまだ海外で根深く傷を残しているからです。輸出企業は、円高と風評被害のダブルパンチ。
五輪を開催して、世界中から東京に来て頂ければ、風評被害は、かなり払拭されると思います。
有名アスリートが、東北の被災地を訪れてくれる可能性も高い。
日本は、世界で人気がある。科学技術や日本文化だけではない。
美しい自然。
美味しい和食。
何より、おもてなしの心がある。
日本を訪問された諸外国の方々の多くは日本を好きになる方が断然に多い。帰国後も周囲に、日本の良さを伝えてくれる存在になって頂ける傾向にあります。
日本に来て頂き、各種体感して頂ければ、日本の良さをよくわかってもらえるのです。歴史問題を抱える近隣諸国の方々も、日本に訪れた方は、良い印象を持って頂けることが多いのです。
一方、平和の祭典である五輪の余韻が残るさなかに、尖閣諸島への外国人の不法上陸、李明博韓国大統領の竹島上陸といった事態が発生。先月は、メドベージェフロシア首相が北方領土の国後島入りが起きたばかり。
戦後70年も経っているのに、日本は、いまだに根深く敗戦を引きずっている。このことは、領土の件だけではありません。
近年の為替の件も、その一つ。戦勝国は、自分達に都合の良い論理の下、自国の通貨安路線を変えていく基調は一向にありません。行き過ぎた円高を国際的に協調して円安に誘導していく姿勢はないのです。
冷戦が終わった後、GDPが鈍化している先進国は日本だけ。日本には、不利な注文ばかり突き付けられ、それを飲まされているのです。先進国は、どこも少子高齢化で、生産年齢人口が減少しています。それでも、GDPは軒並み成長しているのです。
棚上げされ続けた近隣各国との領土問題の件は、日本が敗戦を引きずったまま冷戦が終焉。国防を含めて、新たな局面に入っている現実を如実に伝えるものだと感じるのです。
だからこそ、平和の祭典、オリンピックを日本で開催する意義があると思うのです。
作成日:2012年8月27日 屋根裏の労務士