「北の大地、北海道の旅」・・・後編
札幌は通り道として、基本的には宿泊しただけです。これまでに、札幌には仕事やプライベートで度々、訪れたことがあります。札幌は、歴史も浅く、リトル東京化している街。街の中心部は、軒並み東京資本の支店のビル。街をぶらぶらと歩いていると、東京資本が、北海道の会社を圧倒している様な印象を受けます。
函館に比べて、北海道の土着的な企業や商店などが、東京資本に圧倒されている感じがするのです。北海道の中心の街ですが、何か、北海道らしい雰囲気を感じない街です。街の人と話していても、言葉のアクセントも殆んど標準語。過ごしやすい夏の北海道の気候以外は、東京にいるのと余り変わらないような気がしました。
毎回、札幌に出張に行くたびに、感じることです。
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「折角、北海道まで来たのだから、
北海道らしい街に足を延ばしてみたい!」
仕事で、札幌まで来ても、観光などは出来ません。私が、地方都市に出張することになる場合、ほとんどが説明会やセミナー。それらに加えて、クライアントの地方支社で、重篤な労務の問題が起きた時。緊張と心労が伴う仕事がほとんどです。
仕事が無事に終わっても、観光するモードにはなっていないし、とてもそんな気分にもなれません。そもそも、街を散策する様な体力や気力もありません。札幌の出張では、仕事が終われば、ガッカリ・スポットで有名な時計台を外から見ながら、ぐったりして、毎回、這うようにして、空港に向かい東京にとんぼ返り。
今回は、プライベートでの旅。以前から、一度訪れて見たかった北海道のヘソ。富良野に行ってきました。富良野は、北の大地、北海道のイメージになるような地です。初夏の富良野は、ラベンダーをはじめてとして大地を彩る花々が咲き誇ります。
初夏の時期は、富良野駅から観光列車が運転されます。北の大地を走り抜けるトロッコ風の列車、ノロッコ号です。6月上旬から8月下旬、9月初旬から10月中旬の期間、土・日・祝日だけ運行されています。
ノロッコ号は、車窓のスペースが大きく、壁一面から外が見られる設計。美しい風景が見渡せる場所では、スピードを落として風景をじっくりと楽しむことが出来ます。窓を開ければ爽やかな風が吹き込み、オープンカーのような心地よさです。
夏の季節には臨時駅として、ラベンダー畑駅が設置されます。ラベンダーを中心とした広大な花畑、「ファーム富田」まで、徒歩圏です。
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「ファーム富田」の色鮮やかな花畑。
約1万平方メートルの斜面に広がるラベンダー。人を包み込むような幻想的な紫の世界。また、赤のポピー、黄色のディリリー、白のカスミソウなど。カラフルな色彩の花々の帯が虹を描くように丘に連なります。のどかで、何か懐かしいような自然が織りなす世界。
どこまでも広がる様な花々を見ていると、日常の喧騒を忘れさせ、どこか遠い別の世界にでも迷い込んだような気持ちになります。東京では、決して体験することが出来ない自然が織りなす景観です。
美しい自然が溢れる北の大地、北海道。初夏の北海道は、疲れた人の心を癒してくれる地です。富良野の美しい自然に包まれて、何か、一瞬、心が癒させたような気がします。東京に戻り、元気に楽しく、また、忙しい日常を楽しめそうです。今年の後半戦に向けて、何かエンジンがかかってきました。
作成日:2015年8月3日 屋根裏の労務士