「現在という瞬間を楽しく過ごせるということ」
年始の仕事初めは、通常、穏やかに始まるものです。しかし、今年は年始から重篤な相談が次々に起きています。そのため、打合せや各種相談に、調整をつけて対応をしております。今年は、年始から、スイッチが入り全開の対応となっています。
今年は、下記の問題社員のご相談。比較的にたくさんあり、現在も対応中です。
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年始の仕事初めに、会社に何の連絡もなく
無断欠勤する問題社員
年末年始の時期には、毎年、出てきてしまうものです。引き籠りになる問題社員。
仕事が嫌になり、そして、何もかもが・・・。
嫌になってしまうのです。
引き籠りになる精神状態。現実逃避をしているだけではありません。将来のことも考えることが出来なくなっているのです。
概して、仕事というのは、いつも、先の先のことまで考えながら、厳しい現実と対峙して、利潤を追求していくことです。企業が継続していくということ。常に、先の先のことまで考えて、利潤をあげていくことです。人間が現代社会を生きていくということ。いつも、『未来の準備』をして、カネを得ていくことでもあります。
その現代社会とは、資本主義社会でもあります。
資本主義とは、常に利潤を最大化させることが求められます。資本主義社会を生きていく以上、企業活動は、いかにしたら、利潤が最大化になるかということ。経営者は、常に考えて計算し、舵取りをしていくことになります。
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利潤を最大化させるために必要なこととは何か?
利潤を最大化させるためには、計画を立てて、適正な行動をさせて、人より先にチャンスを掴んでいくのが鉄則。いかにして、人材をフル活用させて、周囲の協力を得ていくかにかかっています。そのための一つの手段が人事評価制度の活用です。
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経営計画のブレークダウンをさせた
目標管理制度を管理職の方に導入すること。 - □
会社が求める適正な行動をさせるために、
考課項目の着眼点を作成すること。
企業の利潤を最大化させるために、社内の人材や外部の業者を上手く活用していくことが不可欠。企業を取り巻く内部・外部の環境を分析し、企業の強みやコンピテンシーを抽出して、未来に向けた行動基準を絞り込み、評価制度に上手く落とし込んで運用していくということ。資本主義の下では、必要なことというより、当然のことだとも言えるのです。
仕事というのは、基本的は、ほとんどが、先々のことを心配しながら、まだ、起きていない『未来への準備』になっているものです。また、一方、起きている現実に覚醒して対峙している時。ほとんどが、クレームや問題が起きてしまい、「現在という瞬間」を、厳しい現実に対して、向き合っている場合なのです。
仕事とは「現在という瞬間」を楽しみながら、人間らしく過ごしていくということ。実は、なかなか、難しいことなのです。資本主義が隅々まで行き渡った現代社会。物質的な豊かさがあり、各種便利になっている一方。なかなか、難しいことなのです。精神的に豊かになり、「現在という瞬間」を人間らしく、楽しみながら生きていくこと。
「現在という瞬間」を楽しんでいないと、人の心は、容易にストレスに、乗っ取られ、支配されてしまいます。過度にストレスに支配されてしまうと、自分で自分のことをコントロールすること。出来なくなってしまうのです。
人は、「現在という瞬間」を生きているはずなのに、時間軸という意識の中で、どうしても考えてしまうものです。
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過ぎ去った後悔という過去のこと。
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まだ起きていない、不安な未来のこと。
過去を振り返ったり、未来を想像すること。人が生きていく上で、大切なことである以上に、必要なことです。しかし、時として、人の意識を現在に集中させ、人間らしく、「現在という瞬間」を楽しむこと。前を見て未来を生きていくために、必要な様な気がしています。
「現在という瞬間」が、『未来の準備』ではなく、現在を人間らしく生きているという感覚がないと、何をやっていても、充実感がなく、いつも空虚な心持になってしまうものです。
比較的に長期の休みとなる年末年始。「現在という瞬間」を、『未来の準備』ではなく、現在を楽しむために、自分らしく過ごせる時です。しかし、「現在という瞬間」を楽しく過ごすこと。仕事ではなく、休日であっても、実は、意外と難しいことなのかもしれません。
引き籠りになる方の気持ち。様々な時間軸の中で、各種経緯が複雑に入り交じり、何か複雑な気持ちになっているのでしょう。他人の気持ちが簡単にわかるものではありません。一つ言えることは、「現在という瞬間」。楽しくなれないのでしょう。
夢や目標を持って、『未来の準備』をして生きることは大切なことです。しかし、夢や目標を持って生きることと同程度に、下記のことも大切なことだと思います。
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「現在という瞬間」を楽しく過ごせるということ。
現実というのは、辛く、厳しいことがほとんどです。自分とそりが合わない方というのも、現実的な問題として、いつも、職場にはいるものです。そのうえ、現代人は、いつも何かに追い込まれながら生きています。
「現在という瞬間」を楽しく過ごせるということ。現実は、なかなか、難しいことだとも思います。それでも、私は、「現在という瞬間」を楽しく過ごせるというのは、環境のせいであったり、その人に備わっている性格というより、その人が持っている能力であり、考え方も大きくあると思っています。
そして、そのような能力や考え方は、後天的な努力によって、身に付けることが出来るとも考えています。「現在という瞬間」を楽しく過ごせるように、折れない心を鍛えながら、今年もエンジン全開です。
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皆様が、「現在という瞬間」を楽しく過ごせるように!
私も、陰ながら、いつも寄り添い、サポートしています。
作成日:2016年1月11日 屋根裏の労務士