コラム Column

「青い海の正体とロゴマーク」

新しく弊社のクライアントになった社長から、給与制度構築に向けたプロジェクトの打ち合せのときに、資料の表紙につけたコンセルトのロゴマークを見て、下記のことを言われました。
  • 「コンセルトさんのロゴマーク、何か、カッコ良いですね!」

現在、クライアントでは、ロゴマークの策定を検討している様です。コンセルトのロゴマークがしっかりと出来ているのには、いくつもの理由があります。何より一番の理由は、コンセルトのロゴマーク。クライアントのデザイン会社に依頼して、打ち合せを重ねて、しっかりと策定して頂いているからです。

本来であれば、弊社の様な零細企業が依頼するようなデザイン会社ではありません。しかし、ロゴマークは、今後、ずっと使うものであるし、会社の顔になるものです。少し値は張りましたが、クライアントのデザイン会社に依頼して、いくつかロゴマーク案を出して頂き、作成して頂きました。

デザイン会社のデザイナーは、下記の内容を見事にロゴマークにしてくれました。

  • 当社のミッションステートメント

デザインありきでロゴマークを策定したのではなく、私の使命であるミッションステートメントありきで、それをロゴマークに表現してくれたのです。私は、ロゴマークは『会社の顔』というより、「会社の魂」を象徴にしたものであると思っています。

コンセルトのロゴマークには、色々な思いを凝縮して表現しています。主たるデザインのイメージは、「山」を表しています。「山」は、クライアントと共有する「目標と課題」を意味しており、「山」は、世界で一番登頂が難しい山、K2をイメージしています。

K2の登頂の難しさは、その山の形状にあると言われています。頂上の形状が、先の尖ったナイフ状のため、空気の薄い状態で、断崖絶壁の氷の壁に挑んでいくことになるからです。登頂成功者もエベレストの半分程度で、「非情の山」と呼ばれています。私は、「非情の山・K2」に自分の目標と課題をイメージしました。『世界No.1の高さのエベレスト』ではなく、「No.1の難易度を持つK2」にです。

しっかりとしたミッションステートメントが出来たので、私の想いや考え方を、担当者にしっかりと伝えることが出来て、しっかりと打ち合せを重ねることを通じて、しっかりとしたロゴマークが完成したのです。

コンセルトのミッションステートメントは、課題と目標という「山」をモチーフにして作成しているのです。実は、ミッションステートメントの策定について、当初は「山」ではなく、『海』をモチーフにして検討していました。なぜ、『海』をモチーフにして検討していたのかというと、コンセルトの経営戦略は、下記にあるからです。

  • 「ブルー・オーシャン戦略」

「ブルー・オーシャン戦略」とは、今から12年前の2005年に、流行した企業戦略論です。当時、人事評価制度を策定させて頂いたクライアント。評価制度の考課項目の中に、「ブルー・オーシャン戦略」の考え方を取り込んで着眼点を作成して、目標設定をしていきました。

『ブルー・オーシャン戦略』とは、市場を創造して開拓していく戦略です。既存市場の参入者が絶えず、競合が多い『赤い海』での市場で、血で血を洗う消耗戦をするのではなく、未開拓市場の競合相手のいない「青い海」での市場で、競争ではなく、市場を切り拓いていく経営戦略です。

新しい市場を創造していくこと。自分たちが先陣を切って、市場をつくり開拓をしていく戦略です。つまり、ライバルがいない「青い海」にターゲットを絞る戦略。

コンセルトも「ブルー・オーシャン戦略」が成功して、一定の成果を上げることが出来ました。お陰様で、事務所経営を安定化させることが出来ました。現在、コンセルトがあるのは、コンセルトに付いて来てくれたクライアントの皆様のおかげです。感謝の言葉も見つかりません。

「ブルー・オーシャン戦略」を実行していく中で、私は、ライバルがいない「青い海」が、どんな海であるのかが分かりました。書籍の中には書いていなかった「青い海」の正体。自分なりに見つけることが出来たのです。

「青い海」とは、下記の海であること。骨身に染みて、理解をしたのです。

  • 「青い海」とは、「荒波の海」であること

ライバルが多い『赤い海』というのは、ライバルとの競争は激しいが、『平穏な海』で、安定した環境下で、『競争』が出来るということ。既に、世の中に、完成品や正解があるからです。一方、ライバルがいない「青い海」というのは、競争相手はいないが、「荒波の海」で、環境自体と「格闘」をするということ。まだ、世の中に、完成品や正解がないからです。

2005年に発刊された「ブルー・オーシャン戦略の書籍」。書籍を包む表紙自体が、瑞々しい「青い海」の表紙でした。その瑞々しい「青い海」の表紙は、競争がない『穏やかな海』をイメージしたものでしょう。しかし、競争がない「青い海」とは、まだ誰も渡ったことがない海。命を落とすリスクもある危険な「荒波の海」だったのです。

これまで、数々の「荒波の海」を渡り、死線を潜り抜けながら、自分なりに「青い海」の正体を、骨身に沁みて理解したのです。一方、当時、世の中では、「青い海」を、何か自分たちだけが、抜け道の航路を経て発見した『穏やかな海』という風潮があったのです。

今でもコンサルティングというのは、知識の提供に付随して何か便利なノウハウや手順を教えてくれることだという風潮があります。何か抜け道を教えて、楽をして、簡単に、儲かることが出来るというノウハウ・ビジネスの類です。

集客や売上というビジネスだけで考えれば、上記はコンサルティングの常套手法でもあります。

当時、色々と迷い、散々考えた結果。コンセルトのミッションステートメントは、『海』ではなく、「山」をモチーフにして策定することにしたのです。そのため、コンセルトのロゴマークは、「山」をデザイン・イメージにして、策定されたのです。

単なる労務の法律相談や手続きの代書屋ではなく、正解のない制度策定のコンサルティングや労務の相談をしていく覚悟をしながら。下記は、策定したミッションステートメントのURLです。改めて、読み返して頂いたら、嬉しい限りです。

作成日:2017年6月12日 屋根裏の労務士

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