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「当り前に感謝! 想定外にも感謝!」

先週の月曜日の深夜の時間帯。自宅に帰る途中に、急に強い雨が降り出しました。少し、急ぎ足で自宅に向かっている途中に、少し勾配のあるタイルの路面で、足を滑らせて転倒してしまいました。

転倒しながら、何か、スローモーションのように、周囲の景色が目に飛び込んできました。同時に、自分が絶対にケガをしてはならない部位を瞬間的に判断したような気がします。絶対にケガをしてはいけない部位は、「頭」。体の急所を除けば、次は、「手」になります。

「頭」と「手」を守るために、右足を踏ん張りました。急ぎ足の状態で全体重をかけた右足で踏ん張ったのです。その結果、足の甲の箇所にケガを負ってしまいました。翌日に接骨院で痛めた箇所を診断して頂きました。しかし、時間が経過するにつれて、腫れが拡がり痛みが増していきます。

捻挫ではなく骨折している可能性があると診断されたため、整形外科でレントゲンを撮って頂いたところ、足の甲の骨が3本折れていました。それでも、幸いにして、骨の位置がずれていなかったので、ギブスをする必要はありませんでした。骨折はしてしまいましたが、ケガの箇所が足であったので、不幸中の幸いだったとも思っています。

「頭」がしっかりとしていて意識があり、「手」が動くのであれば、仕事が出来るからです。考えることが出来て、話が出来て、文章を書ければ、仕事には支障がありません。私は普段から「頭」や「手」は負傷しないように要注意をしているのです。

心労がかかるプロジェクトも一度に集中して請けないようにも注意して、メンタルヘルスにも気を配っています。

  • 人が成長する上で、「格闘すること」が大切な様に、
    時として、「休ませること」も必要なことです。

6月の中旬から7月の上旬まで、多くの社労士事務所では年間を通じて一番の繁忙期になります。下記の事務手続きが発生するからです。

  • 年度更新の申告

  • 算定基礎届

  • 賞与支払届

賞与が支給されるので、退職者も比較的に多くあります。コンセルトは、コンサルティングと労務相談を強みにしている社労士事務所なので、全体の仕事の中で手続きはあまり多くありません。クライアントから、手続きのご依頼があるときは、個別に調査の必要があるイレギラーな手続きがほとんどです。

日常的な手続きの方は、消極的にしか請けていません。ちなみに、日常的な手続きの対応をさせて頂いているクライアントからは、小生の手続の方も、ご好評です。

手続きの対応をして細かい実務のことを理解しておくと、労務の相談に幅広いアドバイスも出来るようになります。一定数の限度であれば、手続の顧問をさせ頂くのは、大変、ありがたいです。

  • 経営者の視点でのアドバイスだけではなく、
    事務担当者の視点でもアドバイスができるようになるからです。

事務コストという視点で業務を効率化させるアドバイスや相談が出来るようになるのです。机上の知識のような事務作業ではなく、現実と向き合うレベルでの事務作業が出来るようになるのです。コンサルタント系の社労士に求められることは、プロジェクトを指揮するコンサルティング・スキルだけではありません。社労士なのですから、事務・スキルも大切な能力です。

次の2つが出来るのが理想像です。

  • 経営判断を要するプロジェクトの指揮をとるコンサルティング能力

  • 現実と向き合う日常的な事務を含めた対応ができる事務能力

大きな視点での判断だけではなく、日常的な細やかな事務対応も必要なのです。小生が、直接、窓口となり、手続きを含めて、すべてご依頼を頂いているクライアントもあります。そのため、毎年6月下旬から7月上旬までは、プロジェクトの打ち合わせを基本的には入れません。

ケガを負ってしまったのは、不幸な出来事でした。しかし、部位は足でもあったし、手続きの繁忙時期であり、プロジェクトの打ち合せもあまり入れていませんでした。改めて、不幸中の幸いだったと感じています。

現在、松葉杖をつきながら移動をして、日常生活を過ごしています。足を骨折して機動力を失うと、これまで気が付かなかったこと。それこそ、色々なことに気が付きます。どこに移動をしても、見ず知らずの人なのに、親切な人がたくさんいることにも気が付きます。

  • 人の存在自体が「希望の光」であること

そんな当たり前に理解を深めることが出来ます。やはり、日本に住んでいる人は流石だと思い、同時に、感謝もしています。一方で、周囲に迷惑や心配をかけてはいけないという自分もいます。そんな弱い自分もいることも理解するのです。そして、次のことを強く思うのです。

  • 周囲を支える側の存在となり、周囲に役を立てる存在でありたいと。
    どんな時でも、周囲の一隅を照らす存在でありたいと。

ケガをしてから、約1週間が経過します。機動力を失ったら、何かそれ以外の能力が研ぎ澄まされてきたような感覚もあります。

  • 足が不自由になったから、気が付いたこともたくさんあります。

見えていたと思っていたのに、見えていなかったこと。分かっていたと思っていたのに、分かっていなかったこと。たくさんのことが見えてきたり、分かってきたりしています。

骨折は不幸体験ではありますが、不幸体験を経ることにより、気が付く何かもあるものです。長い人生、順風満帆にいきません。どちらかと言えば、人生は修羅の連続でしょう。不幸体験を通じて「幸せが何か」という当たり前に、気がつく瞬間もあるものです。

骨折をした場合、一日に1%程度しか回復しないそうです。つまり、完全に治るまでは、約100日間かかるのです。それでも、腫れは3週間もすれば無くなるようです。1カ月もしたら、移動することにも楽になるそうです。算定基礎届の対応が終わる7月10日頃には、移動も苦にならなくなります。

それに、足が不自由での移動であれば、それはそれでその状況を、楽しむことができるものです。現在は、どこに行くのにも、登山をしているようなワクワク感になっています。

  • 「当り前に感謝!」
    「想定外にも感謝!」

人生の基本的かつ大切なことについて理解を深めることができるからです。自分の中に足が不自由な経験を通じて、その状況を理解して分かっておき、これからの労務のアドバイスにも役立てていきたいと思っています。

作成日:2017年6月19日 屋根裏の労務士

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