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「意識の中に入ってくること」

先週、PCがランサムウェアのウイルスに感染したために、メールでの連絡が出来なくなってしまったクライアントがありました。グローバルの規模に渡り、グループ企業全体で、ウイルスに感染してしまったそうです。

6月の上旬にも、ランサムウェアのウイルスに感染したために、しばらく、メールでの連絡が出来なくなってしまった上場企業のクライアントがありました。

ランサムウェアとは、感染したPCをロックしたり、ファイルを暗号化したりすることによって使用不能にしたのち、元に戻すことと引き換えに「身代金」を要求する不正プログラムです。身代金要求型不正プログラムとも呼ばれます。

一台のPCにウイルスが感染すると、企業全体のネットワークが感染してしまいます。概して、企業規模の大きいクライアントの方が、サイバーテロによる被害が多い傾向があるような気がしています。

上場企業やグローバル企業の方が、中小企業よりネットワークのセキュリティーを厳格に対応しています。それでも、ネットワークに繋がっているPCの数が多いためサイバーテロによる被害が多い傾向があるようです。

サイバーテロとその対策は、いたちごっこです。ランサムウェアは、5月の中旬頃にニュースで取り上げられていました。Yahoo!ニュースでも、「IT・科学」のカテゴリーに、連日取り上げられていました。あれだけ、頻繁に、ニュースで取り上げられていたにも関わらず、小生が、ランサムウェアに関して、意識の中に入ってきたのは、実は、クライアントのIT技術者の方から、教えて頂いた後からなのです。

恥ずかしながら、あれだけニュースで取り上げられていたにも関わらず、他人事の知識として、眺める程度に入ってきていましたが、自分事として意識の中に入ってきていませんでした。

クライアントのIT技術者の方から、ご指摘を頂くまでは、他人事というより、自分には関係がないことだと捉えて、記事や報道を眺めているような状態だったのです。各種ウイルス対策は既に講じてあったので、弊社のPCは大丈夫だと思い込んでいたのです。

弊社は、ITインフラを手掛けたり、IT業のクライアントが数多くあります。最近は、メーカーであってもIT技術を取り込んで、商品としている企業も増えています。ネットワークに関して取引業者だけではなく、クライアントの技術者からもアドバイスを頂くことが度々あります。

以前、クライアントの技術者から下記のサイバーセキュリティ対策の基本となるアドバイスを頂きました。弊社は、その実践しています。

  • 「サイバーセキュリティのネットワークについて費用をかけて検討する前に
    次の基本的な対応をしておくこと!」

  1. 受信トレイをみても、送信者のアドレスと件名だけ分かり
    メールが開かないように設定をすること
  2. 『HTML形式のメール』ではなく、「テキスト形式のメール」での設定にすること
  3. 最新バージョンのOSを使っていないPCは、定期的にアップデートをすること
  4. 定期的にサーバー以外でも重要なファイルはバックアップをとること
  5. 出来たら、重要なファイルはネットワークには繋げないこと

ウイルスのほとんどが、メールから入ってくることが多いので、受信トレイをみても、自動にメールが開かないように設定しておくことが、基本中の基本だそうです。メールで感染するウイルスの中には、プレビューで本文を見ただけで感染するウイルスもあるので、プレビューウィンドウも表示しない方が良いようです。

また、ウイルスは、『HTML形式のメール』に、くっ付いてきてしまうことが多いので、「テキスト形式」での設定にするのが良いようです。弊社のメールアドレスには、メールの本文に色を付けたり装飾や図表をメールに記載しても、文字だけの「テキストファイル」でしか受信しない様に設定しています。また、小生からのメールも「テキスト形式のメール」しか送信しません。

サイバーセキュリティのネットワークについて高額な費用をかけて厳重に対策をしている企業でも、意外と、「1」・「2」・「3」の基本的な対応をしていないこと。多いのが実態だそうです。

人間というのは、やはり、強み弱みがあるようです。自分の専門分野に関しては、小さな記事でも、反応して意識の中に入ってきます。しかし、自分の理解が出来ていない専門外のことに関しては、重要なことであっても、眺めているだけの状態で、意識の中には入ってこないようです。

そういえば、弊社のクライアントとなった企業やその業界に関して。誠に不思議なのですが、顧問が始まると、新聞や報道記事、ネット記事に関して、情報が目に留まるようになるのです。同じ新聞を読んでいても、顧問開始前と開始後では見えてくるものが違ってくるのです。

街を散策したりしていても、意識の中に入ってきて、顧問先の企業や業界に関連したことが、不思議と見えてくるようになるのです。

人間とは、やはり、自分の専門分野や興味があることには意識の中に入ってきて、情報が目に留まり、見えてくるものなのでしょう。一方、自分の専門外や興味がないことに関しては、意識の中には入ってこないで、眺めているだけの状態で、見えていないようです。

何にでも興味を持つことが、大切であることを意識しながら、その限界も感じています。やはり、大切なことに関しては、餅屋は餅屋で専門者の活用が大切だとも感じていました。

作成日:2017年7月3日 屋根裏の労務士

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