「釧路の旅」・・・後編
初日に釧路市に入り、街をのんびり散策して一泊。次の日は、ノロッコ号に乗り、釧路湿原の景観を堪能。電車とバスを乗り継いて、川湯温泉で一泊。翌朝に、阿寒バスという路線バスを乗り継いて、霧の摩周湖からマリモが生息する阿寒湖に行ってきました。
今回は、松葉杖をつきながらの旅となりました。ケガをして移動が不自由になってしまった自分。下記のようなことを思ってしまう自分がいます。
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出来るだけ周囲の迷惑になりたくないという自分
お荷物な存在になりたくないとい自分
そんな見栄っ張りで弱い自分もいることにも気が付きます。今回、骨折した足での旅を通じて、見ず知らずの人からたくさんの親切を頂きながら。人の親切について理解を深めることが出来ました。何より、下記のことについて、理解を深めることが出来たと思います。
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弱い立場の自分が周囲から親切を受けるということ
自分が弱い立場になってしまうこと。程度の差こそあれ、時として、起きてしまうものだと思います。そもそも人間は弱い存在ですから、周囲の協力や理解が無ければ、生きていくことは出来ません。だから、人間というのは、弱い立場に身を置くことも、生きていく上で大切なことだと思うのです。
自分の立場が悪くなってしまうこと。
自分が弱い立場になってしまうこと。
誰にでも、生きていく中で起こり得ることです。そんな自分が弱い状態のときに、人の温かさが、身に沁みてわかるのです。
今回の旅で特に交通機関の方々からは、丁寧な対応、何より親切な対応をして頂き、心温まる気持ちになることが出来ました。人の温かさに触れることが出来ました。
航空会社の方々からは、優先搭乗をさせて頂いた上、座席も前列の通路側のシートにして頂けました。CAの方々から終始丁寧な対応をして頂き、快適な空の旅の時間を過ごすことが出来ました。ちなみに、今回、利用させて頂いた航空会社はANAです。
松葉杖をついているとは言っても、腫れはひいていました。そんな状態の中で、一連の丁寧かつ親切な対応をして頂き、申し訳ない気持ちにもなっていました。
今回、川湯温泉から路線バスを乗り継いて、摩周湖から阿寒湖に行きました。阿寒バスという路線バスを利用させて頂いたのですが、そのバス会社の運転手と職員の方々の粋な計らいに、思わず、感動してしまう嬉しかったことがありました。
摩周湖に着いた時に、摩周湖まで乗ってきたバスが変わり、運転手も代わるのですが、荷物はバスの中に入れておいて良いと言われました。同じバス会社なので、阿寒湖に向かう次のバスに荷物を含めて、引き継ぎをしてくれるという心遣いをしてくれたのです。
次に乗るバスに小生の旅行バックは引き継がれていました。バスが摩周湖を出る前に、運転手の方に下記のことを伺いました。
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「阿寒湖の周辺にコインロッカーはありますか?」
運転手さん次の様に言っていました。
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「阿寒湖の周辺にはコインロッカーはありませんね。」
私は、それなら途中の阿寒湖ではなく、最終のバスターミナルまで乗車して少し歩きますが、そこから阿寒湖に戻ることを考えました。バスターミナルであれば、間違いなく、コインロッカーはあると思ったからです。バスが阿寒湖に着いたときに運転手の方が下記の様に言いました。
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「阿寒湖に着きましたので、下りてください。」
私は運転手さんにコインロッカーがある最終地点のバスターミナルまで乗車することを告げました。運転手さんは、下記の様に言ってくれたのです。
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「帰りのバスで釧路空港に行くのであれば、
それまでターミナルで荷物をお預かりしておきます。」
「それにターミナルまで乗車されても、
ターミナルにはコインロッカーはありません。」
「名前を教えて下さい。」
私は、運転手さんの心遣いに感謝しながら、心の中で下記も思っていました。
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「観光地なのに、バス会社は
コインロッカーも設置していないのか!」
運転手さんの親切な計らいで、荷物はバスに残し、夕方までバスターミナルで預かって頂くことにして、阿寒湖で下車しました。阿寒湖で船に乗ったり、マリモを見たり。湖をのんびり眺めていました。夕方の時間になり、釧路空港に向かうためにバスターミナルに行きました。
バスターミナルに着いて、建物の中に入ったときです。私はビックリといより、幸せな気持ちが心の底から沸いてきました。幸福感に心が満たされていたのです。その理由は下記です。
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バスターミナルの壁一面に
コインロッカーが設置してあったからです。
バスの運転手さんは、コインロッカーがあるにも関わらず、松葉杖を突いて歩いている私の事情を察して、バスターミナルにコインロッカーは無いと嘘を言って、荷物を預かって途中で下してくれたのです。更に、窓口で切符を買った際に、松葉杖を突いている私の姿を見て、バス会社の人から下記のことを言われました。
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「佐々木様ですね。」
「荷物は預かっています。」
「まだ時間がありますので、
バスの出発まで荷物は預かっておきます。」
私は、メモ帳を取り出しました。バス会社の一連の親切な対応の連続に、感動をしながら、お礼の手紙をその場で書きました。バスが来た時に、バス会社の人が荷物を運んでくれました。その時に、お礼の手紙を渡しました。お礼の手紙を渡したときに、バス会社の方々が私より喜んでくれているのが伝わってきました。
阿寒バスの方々の心温まる親切に触れて。感動いっぱいの釧路の旅となりました。何より、また、北海道に行きたい気持ち。心の底から沸いてきました。
新鮮な魚と野菜で食事の美味しい北海道。
大自然の美しい絶景が多い北海道。
そして、何より、親切なおもてなし溢れる北海道。
今度は元気な状態で、北海道を訪れてみたいです。
作成日:2017年8月7日 屋根裏の労務士