『外れの秋』と「当たりの楓」
今年の秋は、10月になっても台風が来たり、週末になると天気が崩れて雨模様の日が多かったです。10月の東京都心は15日連続降水。雨続きの秋の季節となっていました。さらに、11月に入ったら、木枯らしを吹き始めて過ごしやすい秋の季節がいきなり終わり、気温が下がり冬の季節を感じる日々に。
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10月は雨の日が多く、
11月は気温が下がり寒くなる秋の日々
過ごしやすい秋の季節を体感しないまま、秋が終わりになってしまったような気がします。今年は例年にないような『外れの秋』となりました。そんな『外れの秋』の天候の下に日々を過ごしながら、密かに、下記のことを期待して、楽しみにしていました。
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「今年の楓の紅葉は美しくなること」
雨の日が多くなり、気温が下がり寒くなる日々が続くと楓は、鮮やかな赤に染まるのです。雨が少なく、暖かく、過ごしやすい秋の気候では楓は鮮やかな赤に染まらずに枯れた様な赤にしかならないのです。
今年の楓の紅葉に、期待で胸を弾ませ、ワクワクしながら、先週の週末に、愛知と京都に、紅葉狩りに行ってきました。やはり、今年の楓は、予想通り、例年にないような綺麗な赤に染まっていました。真っ赤に染まった見事な楓を愛でることが出来ました。
私は、日本庭園の鑑賞が人生の楽しみの一つ。毎年都内9庭園のフリーパスを購入して、四季折々の庭園情緒を楽しんでいます。庭園鑑賞が趣味な小生。下記の二つの時期は、一年の中で楽しみな時期なのです。
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桜が満開になる春の時期(4月の第1週)
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楓が真っ赤に染まる秋の時期(11月の第3週から第4週)
春の桜は、東京でも情緒溢れる圧巻のソメイヨシノを愛でることが出来ます。しかし、秋の楓は、東京では焼けた様なショボイ楓しか見ることが出来ません。東京の秋の楓は情緒を感じて、愛でるような気持ちが起きてこないのです。
そこで、何とか時間を捻出して、11月のこの時期に、鮮やかに真っ赤な楓を愛でに、京都まで足を運んでいるのです。京都の紅葉狩りは、これまで、度々、メルマガでも取り上げています。私のメルマガを読んだクライアントの社長が、京都に社員旅行をしたという話も聞いています。
打ち合せ前の雑談で、紅葉の話題になったときに、名古屋出身のクライアントの役員から、下記のお勧めの紅葉を教えて頂きました。
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「今度、是非一度、香嵐渓の紅葉を見て頂きたい」
東海随一と言われる香嵐渓の紅葉。私も、紅葉の特集で見たことがあります。今回、新幹線を名古屋で途中下車して、香嵐渓の紅葉を見てから、京都に行ってきました。
新幹線は目的地までの乗車券を購入しておけば、当日に限り直進に関しては、定期券の様に、途中下車をすることが出来るのです。
上記の新幹線の取り扱いについて、以前、クライアントの役員から教えて頂いたのです。説明会の対応で一緒に出張した時です。名古屋と大阪でダブルヘッターの説明会をして、その日の夜に広島に入りました。
東京から広島までの乗車券を購入しておけば特急券は区間ごとの購入になりますが、名古屋、大阪で途中下車ができるのです。
香嵐渓の紅葉は、なかなかの秘境の地です。名古屋から直通のルートで香嵐渓に行くことは出来ません。名古屋駅から電車とバスを乗り継いで、片道2時間近くかかります。
香嵐渓には様々なルートがありますが、バスの始発駅から乗らないと大変なことになります。紅葉のシーズン時期では1時間に一本しかないバスが、始発の停留所で満員状態になるため、途中の停留所からでは乗車できない状態になるからです。
更に大渋滞のため、通常の2倍以上の乗車時間がかかりました。名古屋駅から香嵐渓までの所要時間。行きは3時間、帰りは2時間かかりました。往復に5時間の時間を要します。
そんなアクセスの悪い場所にある香嵐渓。苦労をして足を運んだ分の価値がある紅葉スポットです。約4000本もの紅葉が彩る紅葉の絶景です。紅葉の種類も、イロハカエデ、ヤマモミジ、ウラエンコウカエデなど11種類があります。それぞれに微妙に違う、それぞれの楓の色があり、綺麗に山というキャンパスを染めるのです。
紅葉で彩った小さな山のハイキングコースの散策も楽しめます。ライトアップされた夜の香嵐渓の楓は、日中とはまた異なる美しさを見せてくれます。京都の紅葉狩りとは、また、異なる趣や美しさがありました。
11月の第4週の週末は、天気が良いうえに気温も高く、過ごしやすい週末となりました。今年は例年にないような『外れの秋』でしたが、紅葉は例年に無い様な「当たりの楓」となりました。
貧乏くじを引いたり、『外れ』だと思った境遇の中にも、実は、「当たり」だったと捉えることもあるものです。雨が降ったり、寒さ厳しくなったりする日々があるから、鍛えられ、綺麗に染まり、成長することが出来るものです。
「当たりの楓」を愛でながら、そんなことも考えていました。
作成日:2017年12月3日 屋根裏の労務士