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「日常的な手続き業務の難しさはどこにあるのか?」

6月の下旬から7月の上旬は、総務の事務担当者の大繁忙期です。年度更新、算定基礎届、賞与支払届など、連日の事務業務が続きます。事務手続きの大繁忙時期のため、メールマガジンの配信も3週間ぶりになります。

弊社は労務コンサルティングや相談業務を強みとしてまた、外部からも労務コンサルティングや相談業務について評価を受けて活動している社労士事務所です。そのため、手続きは消極的にしか対応していません。それでも、手続きを含めすべての労務に関してご依頼を頂き対応させて頂いているクライアントもあります。

例年、6月の下旬から7月の上旬の時期。コンサルティングのプロジェクトについて、打ち合わせは一切入れません。この時期は、今年も基本的には、朝から晩まで事務所に籠って、手続を処理するスケジュールを立てて、ひたすら手続きをしていました。

そのため、現在は頭から指先まで手続屋の社労士になっています。つまり、身も心も手続屋の社労士になっているのです。

どんな仕事でも、就いた仕事に誇りを持って身も心も染まらなければ、糧を得ていくためのお金を頂くことは出来ないと思っています。勉強や趣味、ボランティアのような意識で仕事をしている人は、永遠にプロになることはないでしょう。

机上の知識だけでなく、実務の対応についても、これまで何度も対応して、やり方が分かっている手続き。それでも、仕事というのはスケジュール通りに、簡単には終わりにならないものです。

私は社労士の駆け出しの頃、色々な偶然が重なり、日常的な手続きをしていた経験。実は、最初の2か月程度しかなかったのです。そのため、下記のことが分からなかったのです。

  • 「日常的な手続き業務の難しさはどこにあるのか?」

社会保険や労働保険の手続きは、机上の資格試験で原理原則を理解して全体像を捉えることが出来てしまえば、一つ一つの実務は、たいして難しくありません。私は、手続きの担当者やスタッフが日常的な手続き業務で苦戦している理由が分かっていなかったのです。

クライアントの多くは、有資格者も多く、手続きが出来る人が社内にいます。更に、ほとんどのクライアントで他の社労士事務所がいる状況の中に労務コンサルティングや相談業務について、こっそり小生が紹介されてご依頼を頂いたのです。

そのため、小生が直接対応してきた手続き。イレギラーな手続きや問題が発生した後の手続き。鉄火場での手続き対応ばかりでした。

経営者の方々は、事務作業の手続に基本的には興味がありません。そのため、私が手続きに関して経営者の皆様に熱く語ることはありません。

実は、昔は日常的な手続きに関して、私自身が熱く語ることも出来なかったのです。しかし、ある時から自分も日常的な手続きに関して、担当窓口となり、必要書類を集めたり、手続きのご案内をして、直接手続業務をしてきたので、手続きについても熱く語ることが出来るようになりました。

もっとも、小生から日常的な手続きについて、熱く語ってもらいたいと思っている人。周囲には、同業の社労士以外にはいません。

  • 「日常的な手続き業務の難しさはどこにあるのか?」

長期間に渡り、自らが現場で直接対応をすれば、勘所や難しさがわかるようになります。手続の難しさやノウハウも膨大にあるのです。やはり、商売をするのに、簡単なことは無いようです。手続の難しさを一つ上げれば下記のことです。

  • 対応すべき優先順位の高さ

時間が止まった状態で手続きをするのではく、様々なことが複雑に動いている状況の中で、優先順位を上げて対応していくことになるからです。

また、優先順位を上げて対応するのは小生の方だけではありません。クライアントの方にも、忙しい本業に追われる中、出来る限り優先順位を上げて対応して頂くことになるのです。

一定規模以上の企業でなければ、手続の窓口に特化している人はいません。ほとんどの企業で、手続きの窓口になる方は別の仕事を抱え、その仕事に追われながら、日々業務を行っているのです。

手続が発生すれば、厳格に期日が決まり、優先順位を上げて対応していくことになるのです。一方で、優先順位が高い仕事であるのに、油断をすると得てして温めてしまって、対応が遅れやすい仕事でもあります。

更に、遅れると添付書類が増えたたり、証明書類を求められ、イレギラーな対応となり、手間と時間がかかる仕事になりやすいのです。忙しい本業で追われる日常業務の中で、事前に手続きが発生する情報をキャッチして前倒しをして、仕事を仕込んでいく仕事でもあります。

例年7月10日を過ぎると、小生も事務手続から解放されます。7月の3連休明けからは、コンサルティングや相談業務に専念が出来ます。

毎年、手続業務の繁忙期を過ごし、その繁忙期を乗り切ると、新しい何かに気が付いて、手続き社労士として一皮むけるような気がします。実は、手続の難しさだけではなく、下記のことも語ることが出来るようになりました。

  • 手続の面白さや楽しさ

機会があったら、お伝えしたのですが、多分、求められていないでしょうね。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

作成日:2018年7月9日 屋根裏の労務士

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