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「成長は、濃い時間を過ごした後に」

最近、地方出張の対応が連発しています。6月に大阪、7月に北海道、8月に広島、9月は福岡の出張がありました。今月は出張の予定はありませんが、関東圏で説明会があります。

小生の仕事では、楽しい出張というのはありません。基本的には下記の2つのうち、いずれかです。

  • 説明会またはセミナー

  • 臨検

小生に依頼がある説明会やセミナーは、まだ、何も分からない新人研修のような聴衆相手という状況は、まず、ありません。人生をよく分かったベテランの方々が対象です。また、臨検でも厳しい監督官を相手にした厳しい内容の臨検がほとんどです。

弊社のクライアントは、役員のパワーが強く、人事総務の担当者も出来る担当者がほとんどです。そのため、易しい内容の出張というのは、まず、あり得ないとも考えています。

そもそも、何の心配や不安もなく、簡単に対応が出来るようなことであれば、わざわざ、費用をかけて小生の方に依頼してきません。

  • 真剣勝負の鉄火場で緊張状態にさらされながら。
    真剣勝負の鉄火場を潜り抜けながら。

意識を集中された「濃い時間」の格闘の中で、大切な何かに気が付いて、何かを理解するような気がしています。人間が成長するためには、下記が必要なことだと感じています。

  • 「濃い時間」を過ごすこと

どこかで「濃い時間」を経験すること。その経験こそが自分の潜在能力を引き出し、現在の自分という壁を乗り超えて、自分を成長させ、自分を進化させる瞬間であり機会だとも捉えています。

何か学ぶためには人間力溢れるような人格者から、直接指導して頂き、教えてもらうのが理想です。しかし、その人にぴったりと合う理想の人にめぐり逢えるのは、奇跡のように低い確率だと思います。

それに教えてもらうだけでは自分が成長することはあり得ません。『ぬるま湯のような薄い時間』を過ごして、自分の能力が向上して、自分が変わるようなこと。まず、あり得ないと思っています。人が成長をするためには、どこかで「濃い時間」を過ごす必要があります。

  • 成長は、「濃い時間」を過ごした後にあります。

ご年輩の方々は、「濃い時間」という経験を、『努力や苦労、苦しみの時間』という考えをもっている方が少なくありません。人材育成や働き方に関して、ワークラインバランスの考えに関して、後ろ向きに捉えている方に多い傾向があります。

小生は、成長が伴う「濃い時間」に関して、下記の考え方を持っています。

  • 「夢中になって取り組んでいる時間」

ワーカーズ・ハイになっているときに、自分の成長があるような気がしています。仕事が出来る人というのは、下記の人だと思っています。

  • ワーカーズ・ハイの状況をコントロールが出来る人

ワーカーズ・ハイというのは、単に集中力を高めることが出来る状態ではありません。あるステージに到達しないとワーカーズ・ハイの状態にはならないのです。

取締役クラスになると偶発的ではなく、自らの意思でワーカーズ・ハイになることが出来るレベルの方が多いです。「濃い時間」を過ごし、「濃い人生」を潜り抜けてきた方々だからです。

そして、良き指導者や教育者、良き上司とは、ワーカーズ・ハイになる「濃い時間」を、教え子や部下と過ごす時間の中で、ともにつくりだすことができる人だと思います。優れた指導者や優秀なリーダーのワーカーズ・ハイは、周囲に伝染するのです。

  • 成長は、「濃い時間」を過ごした後にあります。

ぬるま湯の快だけの短時間勤務の中で、成長というのは難しいと思っています。そして、そんな人を成長させるワーカーズ・ハイを続けていれば、どこかで『燃え尽き症候群』のような状態になってしまうのが、適正な人間なのです。

人が成長するためには、ワーカーズ・ハイが必要です。しかし、人が成長する「濃い時間」を永遠に続けていくことは出来ないのです。だから、ワーカーズ・ハイになった後には、必ず休みが必要なのです。

『燃え尽き症候群』にして使い捨てにするのがブラック企業です。自分の意志で自分が好きな仕事なら、ワーカーズ・ハイで走り続けても大丈夫だと考えていたこともあります。しかし、その先にあるのは『燃え尽き症候群』です。

市場が難しくなっている時代です。だから、ハイになる必要もあるし、ハイになったら、必ず休む必要があるのです。ワーカーズ・ハイになった後に、いかに時間を捻出して休みをとるのかも、やはり、重要な課題になると思うのです。ワークライフバランスは大切な働き方です。

市場が難しくなっている時代だから、壁を乗り越えていくためには、ワーカーズ・ハイになる必要があります。ワーカーズ・ハイになることが増えてきているから、強制的に休み、強制的に休ませることも必要なのです。早く仕事を切り上げることが、ワークライフバランスではないと思うのです。

求められていないことをして、過剰サービスの自己満足に膨大な時間をかけていることも多いものです。働き方改革関連法案成立元年。働き方や仕事の内容も見直す時期です。もちろん、小生も自分自身の課題です。

作成日:2018年10月1日 屋根裏の労務士

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