コロナの対応 その5 「企業の緊急事態宣言を!」
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緊急の経営判断で、4月1日の入社式を中止
4月1日は入社手続きだけをして4月15日まで自宅待機
ご対応して頂き、ありがとうございました。その後のコロナ対応について、現場での各種のご理解、ご協力について、ありがとうございました。
3月の年度末の繁忙期の業を抱えながら、コロナウイルスとの格闘。経営者の方々は次から次へと問題が起こり、自粛要請が出されて、週末も、心を休める状態ではなかったと思います。コロナとの対応について、先が見えません。まずは、覚悟しておくことは下記のことです。
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長期の戦争になるということ
通常の業務を回していきながら、コロナの対応について、優先順位をあげて臨機応変に対応していく必要があるということです。
政府からの緊急事態宣言は出ていませんが、それぞれの組織で、所属員に向けて、緊急事態宣言を出すべきだと感じています。現行では、政府の緊急事態宣言を出されてからの対応ではアウトになってしまいます。
もはや、事態は通常の状況ではないはずです。下の者に、『勉強でやらせている状態』ではなくなっているはずです。責任のある者が、嗅覚を効かせて直感に委ねて、臨機応変に対応して、凌いでいく状況になっています。
コロナの問題が起きてから小生はずっと下記の連続でした。
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「何で?・・・」
「何で、臨時休校を解除させたの?」
「何で、花見をしているの?」
「何で、海外旅行に出かけたの?」
「何で・・・」の後に思っていたこと。
下記のことです。
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「何で、こんなに緊張感や危機感が無いの?」
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「これから戦争になるのに!」
日々、糧を得て、生きていかなければいけません。現代社会で、糧を得て、生きていくということ。ずばり、下記のことです。
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「金を稼ぐということ」
経済を回して、糧である金を得ていかなければ、生きていくことが出来ないのです。賛否両論がある中で、政府は下記のメッセージを出しました。
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緊急事態宣言は出さない
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洗濯ができるマスクを2枚配布
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一定の水準まで所得が減少した世帯については
30万円の現金給付
上記の政府のメッセージについて、経営者がどのように受け止めて、労働者に指示を出すのかが重要になります。私は政府のメッセージを下記のように受け止めています。
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マスク2枚を渡すので、
娯楽などの贅沢を控えて、
経済を回して、自分で金を稼いで下さい。
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生活困窮者には、一時的に現金を渡すので
安易に生活保護を考えないで下さい。
現時点では、国民に自粛を促して、贅沢を控えて自己責任で対応して下さいということです。安倍さんは、しきりに下記の答弁を繰り返しています。
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雇用調整助成金の支給
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無利子の貸付制度の実施
休業手当が60%であれば、雇用調整助成金の支給は下記のようになるのです。
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休業手当の60% × 助成率
リーマンショックのときに申請した企業は、よく分かっていると思います。雇用調整助成金では、労働者への賃金の40%程度しか支給されません。業者を使えば、手数料も発生するため、実際は30%程度になります。
今回のコロナの特例の上乗せがあっても、せいぜい、40%程度の補填です。入金も先になるため、資金繰りの良い企業でないと持たないので、リストラするしかありません。
内部留保が潤沢にある企業でないと雇用調整助成金だけでは生き残ることが出来ないのです。現実的には、休業手当の60%では生活ができない人も多いのが実情だと思います。そのため、出来る限り経済を回して対応していくしかありません。
コロナの対応で休業させたくても休業は出来ない状況になっているのです。
緊急医の医師や看護師は大丈夫だろうか。緊急医に勤務している医者と看護師が友達にいます。通常の状態でも、パンク状態でいつも苦しい状況。
小生のような自営業者については、自己責任が当然の前提で、政府の救済などは、毛頭、考えていないでしょう。
小池百合子知事は「危機意識を高める必要がある」というコメントに加えて、下記のコメントを出しました。
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「命が関わっている。何とか感染拡大を抑えたい。
一人ひとりの行動が感染拡大を防止する。
不要不急の外出を控えていただくようお願いします」
街の様子を見ていると、働いていない高齢者や学生からは緊張感や危機感は感じられません。こんなに緊張感や危機感がない国民に危機意識を植え付けさせるためには、もはや、緊急事態宣言を出すしかないと思うのです。
政府の緊急事態宣言を待つ前に、「企業の緊急事態宣言」を出して、長期の戦争に臨むにあたり、危機意識を共有する必要があると思うのです。
作成日:2020年4月5日 屋根裏の労務士