『ぶれていないと思っている人』
西村さんが「我慢の3週間」を掲げましたが、国民に緊張感はありません。
正直、「GoToトラベル」をやっているのに、「我慢の3週間」もないと思います。この時期に、「GoToトラベル」を利用できる人は暇な高齢者と甘やかされた若者です。現役世代からすると、正直、下記の気持ちです。
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「勘弁して頂きたい!」
高齢者優遇のシルバー民主主義。少子化で甘やかされ続けてきた若者。これまで頑張ってきてくれたり、これから社会を担う方々であることはわかりますが、限度があります。子供ではないのですから、新幹線や飛行機の中で、話をしないで頂きたいです。
医療体制が逼迫していると報じられています。医療の現場は通常の状態でも、パンク状態が常態化しています。最近の高齢者やその家族からの医療従事者に対するカスターハラスメント。正論を盾にして、過大な要求。わがままにも、目に余るものがあります。そんなに現場は綺麗に整備されていません。
感染症法の運用では、下記のような取り扱いになっています。
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重症化するリスクが高い、
高齢者や持病のある感染者を
優先的に入院させる取り扱い
入院調整が難しい地域が出てきました。入院できない人は、自宅や施設で療養しながら入院を待ちます。本来入院すべき人が待機しているわけです。状態を把握し、急変したら、医療につなげることが必要です。それを担うのは保健所の仕事です。
入院の待機者が多くなった地域の保健所は、この業務でひっ迫しています。そのため、これまで効果を上げていた濃厚接触者を追うクラスター対策に手が回らなくなるという悪循環に陥っています。
感染症法の運用では65歳以上の感染者は全員が入院対象です。神奈川県の大岩知事は入院に関して下記の指標をつくり運用しています。
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75歳以上だと3点
糖尿病があると2点
症状がない場合は-1点
重症化するリスクを点数化。合計5点以上を入院の目安として入院する人の数を絞り、優先度を判断しているのです。本当に必要になった人に医療につなげるための策です。
コロナの対応が始まってから北海道の鈴木知事、大阪の吉村知事と若手の知事の活躍が目立っています。しかし、ベテラン知事も負けていません。66歳の黒岩知事は最前線の鉄火場で一次情報から、コロナの分析をしてマスク会食の推奨など、具体的な策を講じています。
コロナの感染はマスクを外し、飛沫を飛ばして会話して、3密になった状態で感染するという当たり前。そんな当たり前から、マスク会食を新たな日常モデルとして推奨しています。誰も、マスク会食はしていませんが・・・。
尾身会長は、感染状況が「ステージ3」相当判断される地域の一部について「GoToトラベル」を一時停止するよう求めました。一方、菅首相は「GoToトラベル」の一時停止について、「まだ、そこは考えていない」と否定しています。
医療崩壊との調整と経済とのバランスを専門化を交えて検証して、政治判断をしているのだとは思います。自分の肝入りの政策で、自分の信念にぶれたくないので、「GoToトラベル」を継続しているのだとしたら、直ちに止めて頂きたいです。
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『頑なに変えないこと』と
「ぶれないこと」は違います。
『ぶれていないと思っている人』に、『自分の非を認めない人』が多いのです。コロナの状況は目まぐるしく変わるのですから、「臨機応変に対応」して頂きたいです。『ご都合主義でコロコロ変わる』のと「柔軟に変更をしていく」のは違います。
負けたとはいえ、トランプもあれだけの票を大統領選で集めたわけです。臨機応変に対応をして途中でマスクを着けるコロナ対策の方針転換の舵とりをしていたら。国民から、『ぶれたと』は思われずに、「臨機応変に対応」をしたと評価されて再選されていたと思うのです。
作成日:2020年12月14日 屋根裏の労務士