「安心と安全」・・・後編
東京オリンピック・パラリンピックの開催。無事に終わったことを考えれば、それはそれで良かったとは思っています。もちろん、結果論ですが・・・。
これからは、政府はコロナ対策でオリンピックを考慮して対応する必要はありません。デルタ株や更なる変異株は恐ろしいですが、経済を回す対応とコロナ感染防止の調整だけになります。
小池知事が、週末の会見で下記を述べました。
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『開会日前日の7月22日をピークに
下落傾向に転じている。
オリパラが感染を増やすと
おっしゃっていた方々がエビデンスと共に
お示しいただきたい』
東京オリンピック期間中に新型コロナウイルスの感染者が急増したことについて、『実効再生産数は、開会前日がピークで、その後は下がった』と述べ、感染拡大との関連性を否定しました。正直、国民は下記の気持ちだったと思います。
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「もう、いいです・・・。」
緊急事態宣言が出されて。国民に散々な行動制限の自粛をさせて。その上でのオリンピック・パラリンピックの強行開催。悲鳴を上げている業種のクライアントもいます。『安全・安心のオリンピックだった』とよく言えたもんです。
「築地と豊洲の魚市場の移転」のときに、専門家が詳細にエビデンスを示して、豊洲は安全と言っているのに。それでも、『安全と安心は違う』と言って騒いでいたのが小池都知事です。
小池さんではありませんが、GoToのときにも、『エビデンスが無い』と言って、国民の声をのらりくらり交わして感染爆発するまでGoToを続けていました。
法的には、オリパラの開催権の返上。開催都市の知事が持っています。延期はできませんが、返上は出来ることにはなっています。
オリンピックのような世界的なイベント。現実的な問題として日本の首長の判断だけでオリパラの開催権の返上など、出来るはずがありません。国際的な調整の中で取り決められて政治的な判断の下で取り扱われるに決まっています。
小池さんも、厳しい現実をあちこちから突き付けられる鉄火場の中で。頭の痛い難しい状況の中で。ベターな判断として無観客の開催という形で、現実的な判断をしたのだとは受け止めています。
「築地と豊洲の魚市場の移転の問題」を、今、出すべきではないと思っております。夏の季節のときは、あまり、メルマガを書いていません。原爆投下の日や終戦記念日の黒歴史の期間であり、戦争について、考える頭になっているからです。
お盆の期間は帰省をして長期に休むようにもしています。コロナ渦ですから、当然、今年も帰省はしていません。
毎年、広島、長崎の原爆投下の日が来るたびに、小生は、悲しみに襲われいます。何より、悔しい感情に襲われいます。
広島の原爆投下の前に、アメリカは核実験を1回しかしていません。ニューメキシコ州の砂漠で行った核実験だけです。広島と長崎は、実験ではなく実戦です。しかし、アメリカは実験で日本に投下したに決まっています。
広島では、ウラン性。長崎では、プルトニウム性。タイプの違う原子力爆弾を、日本を実験台にしたはずです。ドイツには、原爆の投下は考えてもいません。
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黄禍論の下に日本はバカにされたのです。
アングロサクソンとゲルマンで民族は違いますが、同じ白人です。キリスト教も複雑に宗派がありますが、アメリカとドイツとはプロテスタントのキリスト教で基本的には同じ宗教です。
戦後の対応でも、ドイツについてはナチスの責任という形で処理してドイツの責任性は日本よりも厳しく追及されていません。日本だけがA級戦犯などランク付けされてリンチのような裁判を受けたのです。
一方で、広島と長崎の原爆投下は、戦争犯罪ではないということになっているのです。
核兵器というのは抑止力のためにだけあり、現実に使うものではありません。生身の人間に原爆投下をするなんて人道的に考えても、普通の常識で考えても、戦争犯罪に決まっています。
東京オリンピックとパラリンピックがウイズコロナの国際大会の市場実験の目的で、開催されたとはさすがに思っていません。とりあえず、結果オーライで無事に終わったのであれば、それはそれで今後の世界大会の参考にして頂きたいです。もっとも、まだ、結果はオーライとは決まっていません。
パリ大会のときまでには人類は完全にコロナに打ち勝って、「安心・安全のオリンピック・パラリンピック」になっていて欲しいです。
作成日:2021年9月13日 屋根裏の労務士