「災害時の備え・・・後編」
現状では、お上の判断は「2類相当」の扱いなのですから企業活動が止まらないように、厳格にコロナの対応をしていくしかありません。感染力が強いのであれば、これまで以上に3密回避を徹底して対応していくことになります。
コロナで死ななくても、経済を回して糧である金を稼いていかなければ、生きていくことは出来ません。それに、コロナが落ち着いたら、復興税のように増税に決まっています。色々と不安なことが多いご時世。不安になり、気持ちが弱くなると政府に期待は高まりますが、基本は自己責任です。
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セーフティーネットを整備して頂いたうえで、ベースは自己責任に決まっています。
「どこまで安心したいかによります」が、日本には国民皆保険制度があり、生活保護があるわけですからセーフティーネットは整備されています。北欧の国のように、日本は税金や社会保険料は高くありません。
以前、外資系企業の経営者から下記のように言われたことがあります。
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「日本人は、国民の都合の良いように解釈しすぎです。」
基本的には、解雇は出来ないし、労働条件も不利益変更は難しい状況です。ヨーロッパは概して税金や社会保険料は高く、アメリカは国民皆保険になっていません。戦前のような徴兵制もなく、言論の自由があり、自由な国です。
結局、「どこまで安心したいかによります」が、コロナで、益々、格差が広がると言われている一方で、そんなに巨大な政府を国民は望んでいないと思います。ベースのマイナンバーですら嫌がっている国民性です。
現実的には、現状の社会は「自己責任」になっているのですから、「自己責任」を受け止めて、前に進んでいくしかありません。
「自助、共助、公助」の言葉はどれも重要かつ大切な概念であり、並存した考え方です。自己責任の考えをしっかり持っていないとピンチのときはまずい展開に陥り、結果的に、自分が損をすることになります。
前回からの続きとなりますが、甚大な自然災害が起きたら、当然に政府の役割は多くなるに決まっています。政府にしかできないことがあるわけですから。それでも、準備と覚悟をしていく必要があると思います。
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「自分で自分の命を守る準備と覚悟を!」
そして、生き延びた人には使命があります。
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「生き延びた命を使って、世話になった人を守る使命」
「生き延びた命を使って、世話になった組織を守る使命」
「生き延びた命を使って、世話になった社会を守る使命」
他の人を助けるためにも、まずは、自分が生き延びる必要があります。温暖化の影響で異常気象となり、これだけ自然災害が多くなったご時世。何より、甚大な自然災害が多い日本。
政府には国土強靭化計画を確実に遂行して頂きながら、個人単位ではライフラインの確保に向けて避難所生活のシミュレーションをして、下記の準備をしておく必要があります。
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水や食料などの備蓄、
防災グッズ一式
東日本大震災が起きた3.11。あのときも、防災グッズを一式購入していましたが、すぐに取り出せませんでした。もっとも火災が起きていないので防災グッズを持って逃げる必要はありませんでした。それでも、自分の中ではすぐに防災グッズを取り出せないこと。深く反省をして戒めていました。
防災グッズの中身などは耳タコだと思いますので詳細に取り上げません。防災グッズを入れるケースの色は下記の色がお勧めです。
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オレンジ色または黄色
以前は、『黒色のリュック型』の防災グッズの詰め合わせを購入していました。恥ずかしながら、色について、特段、注意をしていませんでした。しかし、防災グッズを入れるリュックの色。「オレンジまたは黄色」でないと危ないことを冬山の立山に行ったときに痛感したのです。
当時、初めてGDWの立山に行くにあたり防水用のウインドブレーカーを購入したのです。結構な高額のウインドブレーカーでした。貧乏性もあり、日常生活でも使うことを考えて店員のアドバイスに従わずに、『黒のウインドブレーカー』を購入してしまったのです。
2400メートルを超える冬山。GDWの立山を甘く考えており、ホワイトアウトの恐怖体験をしたのです。ホワイトアウトの渦中で。ウインドブレーカーの色は、オレンジか黄色が良いことを身に沁みて分かったのです。
自分を助けてもらう危険な状態になったとき。オレンジ色か黄色の色を纏っていなければ、救助の人に見つけてもらうことが出来ません。同様に、甚大な災害が起きて焦りの気持ちになったときに防災グッズのリュックが黒では目に留まりません。
防災グッズは定期的に処分して買い替える必要があるとも感じております。一度も使っていなくても、賞味期限や消費期限があります。それに、防災グッズを一度も使っていないことが、一番、幸せな状態であるに決まっています。
買い替えるときは、やはり、オレンジ色のリュックがお勧めです。防災グッズを買い替えると以前よりも、中身がバージョンアップしていたり、必要なグッズのアイテムも増えています。
それでも、自分に一番必要なあるグッズ。防災グッズセットには入っていません。それは、下記のグッズです。
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ノート(紙)、ボールペン、バインダー
私は、仕事ではカバンの中にいつも上記の3点セットを入れています。私は手ぶらが大好きです。手荷物が嫌いなのです。それでも、仕事だけではなく、プライベートでもどこか少し遠出をするときは必ず、ノートとボールペンを持ち歩くようにしています。
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「メモをとるため」というよりも、「自分と対話するため」です。
「殴り書きにしたノート」が何冊もあります。人の話を聴いてメモをとるためというよりも、「自分と対話してメモをして思考を整理するため」です。
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ピンチのときの最終兵器
窮地に追い込まれたときの最終兵器。やはり、「自己責任の自分」です。祈りや掛け声などは、自分の思考を放棄した状態。ピンチのときや鉄火場では、最初に精神論は危険です。精神論ではなく、方法論を突き詰めて、思考を整理して、現実と対峙していく必要があります。
最初に祈りや掛け声を言い出したら、ろくな展開にならないこと。これまで身に沁みて体験してきました。
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最後に、祈りや掛声です。
何でも順番があるのです。
緊急事態のときは、何が起きるかはわかりません。デジタルやマニュアル頼みよりも、現実と対峙してアナログの思考で、嗅覚を効かせて凌いでいく展開になります。
新品のボールペンを備蓄していても使っていないとインクが出なくなりますので、やはり、定期的に買い替えて備えておく必要があります。
まずは自己責任で自分が生き延びて。生き延びた命を使って。いつもお世話になっているクライアントの皆様に。東日本大震災やコロナの初動のときのようにメールをさせて頂きます。
作成日:2022年1月24日 屋根裏の労務士