「マック、大好き!」・・・前編
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「いつもありがとうございます!」
最初は、すべての来店客に対しての「マックのスマイル0円」だと思っていたのですが、注文を待っているときに、他の人には言っておりませんでした。外国人クルーから常連認定されており、嬉しい気持ちがある中で下記の気持ちも湧いてきました。
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「恥ずかしいです!」
50歳過ぎたおっさんが、土曜日のランチはマックのテーク・アウト。事務所に戻って、マックのハンバーガーを食べてから夕方まで仕事をしてから、私の休日になります。
私は、マックが大好きなのです。マックに行くと決めた瞬間から、「ワクワクモードのスイッチ」が入るのです。ワクワクモードになるために、マックを食べているのです。マックは私にとって、「小さな幸せの種」です。
小学生のときに、マックが私の郷里にも出店されました。当時は、円安ドル高の為替基調もあり、子供にはマックは高価な食事でした。
小学生の時は、友達同士で遊びに行ったときの食事。マックの前にある「すがきやラーメン」が定番中の定番。「マックを食べたいなー」と横目で見ながら。「すがきやラーメン」を美味しく食べていました。(すがきやラーメンも最高です。)マックは、お年玉を貰ったとき。冬休みのときぐらいしか行けませんでした。
高校生の頃になると日本経済は円高ドル安の為替基調となりマックの価格が劇的に安くなりました。390円のセット(サンキューセット)が登場して、お手頃価格で利用ができるようになります。
その後、日本マクドナルドの経営は低価格路線に入り、マニュアルサービスのマック離れもあり、色々と迷走して、経営難の時期もありました。実は、私も20歳を過ぎた頃から、あまりマックを利用していませんでした。
ところが、「28歳のある日」から、最低でも月に一度、多い月は4回程度。マックを利用するようになり、現在に至ります。
私は28歳のときは、サラリーマンをしており、水道橋の独身寮に住んでおりました。当時、水道橋には西口と東口にマックがありました。
「28歳のある日」に、水道橋の東口のマックの隣にあるコーヒーチェーン店でコーヒーとパンを食べて一人でくつろいでいました。
店内は閑散としておりました。私のテーブルから少し離れた席に2人組のおっさんが、少し怪しそうにメジャーでテーブル間の距離などを測っていました。私は二人のおっさんの気配を感じながら、基本的には、がん無視しておりました。そしたら、おっさん二人組が私の隣に移動してきて、下記の切り口で話しかけてきたのです。
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「ふつつかな事をお聞きしますが、
隣のマックは何で利用していないのですか?」
私は、隣のマックについて、少し駄目出しのコメントをしながら、思わず、「マックの持論」を熱く語りだしてしまったのです。おっさん2人が、メモを取りながら、熱心に話を聴いてくれるので、思わず熱く語りだしてしまったのです。
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佐々木 :「隣のマックは、マックらしさが足りないのです。」
「マックらしさとは分かりますか?!」
おっさんA :「マックらしさと言いますと?!・・・」
佐々木 :「マック・スマイルですよ!」
「マックというのは、ワクワクして食事する場所です。」
「ワクワクして楽しい気持ちになるから、
美味しいハンバーガーになるのです。」
「モスバーガーや他のハンバーガー屋とマックはどこか違うか分かりますか」みたいなことまで、語ってしまったのです。
おっさん二人組は、お互いに目を合わせながら。ビックリしたような顔をして、もっと聞かせて下さいみたいな雰囲気で、嬉しそうに私の話を聴いてくれていました。
おっさん二人組と打ち解けて、私は饒舌になり、子供の頃の楽しいマックの思い出のエピソードを踏まえて、「マックの持論」を20分ぐらい語ってしまったのです。
あそこのマックには、「マックらしさ」の原点。「楽しくなるスイッチが無い」と角度を変えながら、色々な視点で駄目だしをしたのです。おっさん二人は下記のコメントです。
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おっさんA :「今日は本当に勉強になりました。」
「来て良かったです。」
「ありがとうございました。」
お礼だと言って、マックの商品券をくれたのです。「全国どこでも使えるので、使って下さい」と言われた後に名刺を頂きました。その名刺を見て、私はビックリしました。名刺には、下記の役職が記載されておりました。
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日本マクドナルド 部長
私は、マックの本社の部長に対して、マックの駄目だしをしていたのです。慌てて、マックのすばらしさを全身全霊で語り出したのです。近くの寮に住んでいるので寮の人にもマックに行くように頼んでみる旨を伝えました。
そしたら、今度は、隣のおっさんBがカバンからマックの株主優待用と思われる商品券を取り出して、貰ってしまったのです。名刺も頂いて、またまたビックリです。名刺には、下記の役職が記載されておりました。
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日本マクドナルド 取締役
東京のど真ん中にあるマックが、業績が悪くて、本社から二人で視察に来たというのです。
スーツの裏に着けていたマックの社章。
マックのシンボル。あの「M」の社章を。
二人は、同時にスーツの表に着け替えました。
そして、スイッチが入ったように、下記のように言いました。
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「これから、隣に行って
今のお話を伝えてきます!」
私は、怒らないように必死にお願いをしました。二人とも、同時に下記を即答。
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「もちろんです!」
現在は、コロナ渦でも日本マクドナルドホールディングスの業績は好調です。スマートフォンでいつでもどこでも注文できるモバイルオーダーが定着。コロナ渦で伸長したデリバリーやテーク・アウト需要がヒット。
「28歳のあの日」から、私は、最低でも月に一度、多い月は月に4回程度。ワクワクしながら、マックを食べています。
マックを食べる度に。あの取締役と部長の紳士な二人を思い出すのです。「ワクワクモードのスイッチ」が入り、楽しく、嬉しく、温かな気持ちになり。美味しくハンバーガーを食べています。
私が、周囲にこのエピソードを伝えた人は下記のご感想です。
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「前からマックは好きだったけど
今日の佐々木の話を聴いてから、
もっとマックが好きになった!」
「この話を聞いてから、
前よりもマックが美味しくなった!」
「28歳のあの日」から、私はマックの大ファンです。取締役や部長は会社の何よりの広告塔ですね。取締役や部長の大切さ。幹部の仕事の本質。28歳のガキの私に、体感で教えてくれた二人です。
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「マック、大好き!」
作成日:2022年8月22日 屋根裏の労務士